RMLC2009年10月度報告-#2 米国研修会報告
10月27日開催された10月度RMLCでは、9月~10月に3回の米国視察研修を行った
結城義晴座長より、ウォルマートの最新報告をしてもらいました。
米国研修会からの報告 結城座長
ウォルマートの最新動向「イノベーションとプロジェクトインパクト」
■スーパーセンター「スーパーメルカド」
ハーフサイズ(コンパクト)スーパーセンター。
地域の人口の3割占めるメキシカンを対象とした店舗。
ターゲットマーケティングとポジショニングの考えに基づき「セグメント」した例。
研修会参加者より最も高評価の店であった。
まだニッチであるが、フェニックスのほかに、ヒューストンにも見られる店舗。
■キャッチコピーとロゴの変遷の意味するもの
1968年、ディスカウントストアを強調した骨太なロゴとコピー「WE SELL FOR LESS」
1992年、代名詞ともなったキャッチ「EVERYDAY LOW PRICE」
2000年に入っての「ALWAYS LOW PRICE」
2008~2009年の丸味を帯びた最新ロゴと「SAVE MONEY LIVE BETTER」
「プロジェクトインパクト」は10の単語で
ウォルマートのさらなるイノベーションを示すものであると
コーネル大学マクラフリン教授と結城座長の見解が一致している。
⇒fast(短時間買物)、friendly(接客向上)、clean(清潔感)
⇒win(売れ筋カテゴリー強化によるシェア獲得)
⇒play(新商品展開による成長拡大。液晶テレビ)
⇒show(生産性向上の在庫圧縮。陳列高下げることで見通しと在庫改善)
*win、play、showは競馬の勝ち馬3頭に相当する言葉
上記をもとに売場で進められている改装と切り口
⇒アクションアレー(島陳列)の撤廃、価格戦略が進化。
⇒縦軸にカレントインポータンス、横軸にフューチャーポテンシャルをとった4つの象限とスーパーセンターへの凝縮。
今後の見方
⇒イオンが抱えているスーパーセンター改革も、現有の5000~7000坪店舗の改革が先決。
⇒(ウォルマート社の)ハーフスーパーセンターは同社の強さを失う危険はらむ?
結城座長より、ウォルマートの店舗画像をまじえながら最新の報告と分析がなされました。
『食品商業』編集長 山本恭広