Jan.1週/冬型の気圧配置 2週/季節並みの寒さが続く
旧年中は大変お世話になりました。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
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「2012年の天候をうらなう」
まず、2011年の天候を総括する。
2011年は記録的な寒さで幕明けした。
山陰地方ではドカ雪によって数多くの車が
道路に立ち往生してしまうような状態で年明けを迎えた。
2月25日には関東地方で春一番が吹き、
それ以外の各地でも2月下旬はかなりの高温となった。
それも一時的で、3月に入ると、低温傾向が顕著となり、
5月にかけては、ほぼ全国的に低温となった。
関東以西の各地で、
平年より半月程度早い梅雨入りを迎えた。
6月からは気温が高めに推移し、
2年連続の猛暑でのスタートとなった。
梅雨明けは北陸・東北を含め、
全国的に平年よりかなり早く、
沖縄地方では、統計開始以来もっとも早い梅雨明けとなった。
ただ実際には7月下旬、8月下旬と
一時的に気温の低い時期が続いた。
前年のように夏の期間、ずっと気温が高い状態ではなかった。
夏から秋にかけ、台風が3つ(7/20、9/3、9/21)
日本列島に上陸した。
いずれも各地に大きな被害・影響を与えた。
特に9月3日に高知県に上陸した台風12号は、
紀伊半島で記録的な豪雨となった。
90人以上の方が犠牲となり、
天然の堰き止め湖がつくられた。
9月21日に静岡県に上陸した台風15号では、
首都圏でも猛烈な雨風となり、帰宅困難者が続出した。
この台風15号を境目に残暑は終わったが、
10月、11月にかけても、高温傾向が続いた。
北日本の主要都市の中では、旭川だけは
100年ぶりの極めて早い初雪観測となったが、
それ以外はおおむね平年よりも遅い初雪観測となった。
12月に入ると、寒気が頻繁に流れ込みやすいパターンになり、
やや低温傾向での年越しとなった。
さて、2012年の今年、
注意しなければならないポイントをまとめよう。
まず、春は低温対策。
ここ2年ほど、春の天候は低温傾向が顕著である。
おでん具材や、ホット飲料などの販売期間を
延ばすなどの対策が今年も必要。
夏は猛暑対策。
夏の天候は10年サイクルあるいは5年サイクルという法則性が見られる。
そのサイクルに従えば、今年も3シーズン連続、猛暑の可能性。
秋は暖秋対策。
ここ10年以上、10月は高温傾向が続いている。
秋冬物の展開、拡大は今年も難しさを強いられそう。
台風や降水量に関しては、
平年に比べて大きな違いがみられる兆しはなく、
例年通りと予想される。
昨年より“帰宅困難者”対策や緊急時マニュアルの
整備などが早急に必要である。
以上、参考にしていただきたい。
【1月第1週(1/2~1/8)のお天気予測と販促ポイント】
クリスマスの頃のような強い寒波ではないが、
この期間も季節並みの寒気が断続的に流れ込む。
気温はおおむね平年並みか若干低めで推移。
正月らしい寒さが続く。
3(火)~4(水)と8(日)頃は冬型の気圧配置が強まり、
北日本の日本海側を中心にまた吹雪模様となる可能性あり。
太平洋側の各地は乾燥した晴天が続く。
鍋物やシチューなどの真冬メニューが好まれやすい気象条件。
しかし、先月までと比べて少し様子が異なる。
1月に入ると、そろそろ鍋料理中心の食嗜好に飽きがくる。
寒くても鍋物料理などの季節メニューの登場頻度は
徐々に減っていく傾向。
ハンバーグや野菜炒めといった定番系メニューの
ウェイトが相対的に高まる。
空気が乾燥し、風邪を引きやすい状況が続くため、
風邪薬やマスク、しょうがなどの在庫にも常に配慮を。
【1月第2週(1/9~1/15)のお天気予測とMDポイント】
状況に大きな変化はない。
特段強い寒波が襲来する可能性は低い。
全国的に気温はおおむね平年並み。
この時期らしい寒さが続く。
前週(1月6日)~節分(2月3日)を“寒”の内と呼び、
1年の中で最も寒い時期に該当する。
実際は、1年で最も低い平年気温を記録するのは
1月30日前後である。
月末に向けてさらに気温が下がる。
いずれにしても季節の進みにともなう気温の低下幅は小さく、
日々の気温差を駆動力として発生する
季節商品の販売ポテンシャルはやや低い。
引き続き、無難な定番メニューが主軸。
<By 常盤勝美>