6月3週/オホーツク海高気圧登場 4週/平年並みの陽気
【6月第3週 (6/11~6/17)のお天気予測と販促ポイント】
オホーツク海高気圧登場
先週、九州北部~東北南部にかけての地方で
梅雨入りが発表された。
梅雨のない北海道を除き、梅雨入りが発表されていないのは、
東北北部のみとなった。
まだ梅雨前線が本格的に北上する気配をみせていないため、
東北北部での梅雨入りはもう少し先となりそう。
九州北部~東北南部の各地方に関しても、
まだ梅雨前線は南海上の比較的離れたところに位置するため、
雨がずっと続くような状況ではない。
意外と晴れ間の見られる日も多い。
北海道ではおおむね晴天が続くといった感じ。
ポイントは、オホーツク海高気圧が
天気図上ではっきりと登場したことである。
この高気圧から冷涼な風が吹き出されるため、
高気圧に近い地方ほど気温が低めとなりやすく、
特に北海道のオホーツク海側では
最高気温が10℃前後と寒い週前半となりそう。
西日本方面では影響が弱く、ほぼ平年並みか高め。
この時期、気温傾向を見極めるポイントは、
「日差しがあるかないか」(予想されているかいないか)。
日差しがあれば、気温はあがり、暑い陽気となる。
一方、日差しがなければ気温の上がり方は鈍く、
しのぎやすい陽気となる。
「雨が降るか降らないか」という判断軸の他に、
「日差しがあるかないか」という判断軸も
考慮に入れていただきたい。
また、体感温度を見極めるポイントは湿度の状況。
湿度が10%上がれば、体感温度を1℃押し上げる効果がある。
晴れていても、湿度の低いカラリとした暑さなのか、
湿度の高い蒸し暑さなのかによって、売れ筋が大きく異なる。
オホーツク海高気圧に覆われた晴れ間の場合は、
南の太平洋高気圧に覆われた晴れ間に比べて
湿度はそれほど高くないため、
体感的にはカラリとした暑さを感じる。
夏物ビッグセールスチャンスは言うまでもなく、
蒸し暑い陽気の日。
ビールなどの飲料、涼味系が大きく伸びる。
カラリとした暑さの場合は、
基本的には夏物志向であることには変わりないものの、
飲料系や涼味系に極端に需要が集中する感じではなく、
売れ筋のバリエーションが広がる。
さて今日11日、気象庁から注目の発表がある。
といっても、毎月10日頃定例で発表されている情報だが、
「エルニーニョ監視速報」が14時頃、
気象庁のホームページ内で公表される。
注目ポイントは今夏、エルニーニョ現象の発生が
予想されるかどうかに関する気象庁の見解である。
統計的に、エルニーニョ現象が発生している夏は、
冷夏となる確率がやや高まる。
4月までの発表では、今夏のエルニーニョ現象発生の
可能性について、かなり否定的だったが、
5月の発表ではエルニーニョ現象発生の可能性を否定せず、
ただ平年並み(エルニーニョ現象が発生しない)の
確率の方が高いという表現に多少トーンを変えた。
エルニーニョ現象発生可能性に関するトーンが
今月はどのように変化するのかが、注目である。
【6月第4週 (6/18~6/24)のお天気予測とMDポイント】
平年並みの陽気に戻る方向
前週はオホーツク海高気圧の出現による
北日本中心に気温は平年より低めだったが、
オホーツク海高気圧が徐々に南下するにつれて
暖まる影響で、北日本中心の低温傾向も解消。
全国的に気温・降水量は平年並みの予想。
例年どおりの天候変化が予想される。
例年どおりとは、南西諸島で梅雨末期の集中豪雨が始まり、
九州~関東では晴れ間の見られる日がめっきり減って
基本的に曇りや雨のぐずついた天気の日が続くようになる。
北陸~東北でも時折雨が降るようになり、
北海道では相変わらずおおむね晴天が続く感じである。
前回も解説したとおり、
この時期気温が上がらず涼しく感じる日は、
パンやパスタなどが売上を大きく伸ばす、
年間の中でも数少ないチャンス日になりうる。
欠品に注意されたい。
日用品類では殺虫剤、除湿剤、ござ、麻素材の衣料などが
注目アイテム。
6月21日は二十四節気の夏至。
1年の中で太陽高度が最も高くなる日。
つまり太陽光が最も垂直に近い形で地上に降り注ぐため、
紫外線を吸収するオゾン層を通過する距離が最も短く、
晴れていれば最も強い紫外線が地上に降り注ぐ。
紫外線対策関連商品もこれから晩夏に向けてピーク水準になる。
<By 常盤勝美>