Jul.3週/梅雨前線北上 4週/上品な暑さか
【7月第3週 (7/16~7/22)のお天気予測と販促ポイント】
梅雨前線は一転、大きく北上
地球温暖化の影響で、梅雨明けの状況も
昔の王道から様変わりしている感覚がある。
九州~関東甲信地方にかけては、
当然のように、西から東に梅雨が明けていくはずだ。
しかし、地球温暖化の影響で、
太平洋高気圧の軸が少し北にシフトしている可能性がある。
太平洋高気圧が西に勢力を拡大するのにあわせて、
梅雨は、従来と異なり、東から先に明け、
西に向かって明けていく形をとることが、今後増えるかもしれない。
今年も梅雨明けのタイミングの読みが非常に難しく
さらに、台風の不意の接近が状況をさらに複雑にしている。
この1週間、基本的に梅雨前線は大きく北上した状態。
天気図だけをみると、少なくとも関東甲信~東海あたりまでは
いつ梅雨明けが発表されてもおかしくない。
ただ週半ば頃以降、全国的に不安定な天気となる予想のため、
梅雨明け発表は躊躇されていると考えられる。
しかも、この後、日本の南にある熱帯低気圧が発達して
台風になる見通し。
その台風の動きも気になる。
さまざまな国の気象庁が、それぞれ独自に、
台風を含めた天気図の予測をモデル計算しているが、
(多くの気象会社の気象予報士もその情報は参考にしている)
その予想もバラバラ。
東シナ海方面まで単調に北西に進む予想となっているモデルもあれば、
18~19日頃に西日本のかなり接近・上陸させているモデルもある。
最終的に梅雨が明けたかどうかは、
その日になってみないと分からないかもしれない。
ポイントは青空の多さ。
梅雨が明けた後の晴天は、雲があったとしても、
入道雲がところどころにわいている程度で、
基本的には青空が多く、すっきりとしている。
それに対して梅雨明け前の晴天は、何となく少し雲が多く、
薄曇りといった感じ。
その違いをご自身の感覚で判断し、
その日梅雨明け発表がありそうか否かを見極めてほしい。
ただ、いずれにしても晴れて気温は高く、湿度も高く、
真夏並みの暑さの日が多い。
天気が崩れ、雨が降る日はそれほど多くない。
梅雨前線に近い九州北部と東北地方だけは
期間前半を中心にまだ大雨・豪雨に注意が必要。
学校の夏休み突入による(特に子供の)客数の増加、
学校給食がない分、家庭での昼食需要の拡大など、
この週とこの次の週は、1年の中で最も夏物売上げが拡大する。
食料品部門では、飲料やアイスクリームをはじめとして、
日用品部門では帽子、日焼け止め、花火などの欠品に注意。
【7月第4週 (7/23~7/29)のお天気予測とMDポイント】
夏らしい陽気ではあるが、上品な暑さか
前週のうちに、順調に梅雨明けが発表されているかどうかで
状況が大きく異なるが、基本的には平年並みの気温予想。
太平洋高気圧の軸が少し北寄りに位置しているため、
太平洋高気圧から吹き出される風もそれほど蒸し暑くない予想。
一昨年の猛暑から考えると少し物足りない暑さかも。
順調な夏の売上が期待されるが、もう少し伸びが欲しいところ。
7月27日は土用の丑の日。
春から夏にかけて気温上昇にともなって、
体温の上がりすぎを予防するため、食欲を減退させたり、
より低カロリーのメニューを好んで食べたりするようになるが、
夏の暑さに体がバテてくるこの頃は、スタミナ系メニューを好むようになる。
その代表格がうなぎ。
江戸時代、平賀源内が行った、ウナギ屋の販促プロモーションが、
時期の食ニーズとうまくマッチし、今に至っても定着している。
昨年はこの時期、台風6号の四国への上陸をきっかけに気温が下がり、
比較的凌ぎやすい陽気の日が多かったため、
昨年との比で考えるとうなぎへの関心はかなり高まりそう。
あとは価格との相談か。
<By 常盤勝美>