Oct.1週/北暖西涼 2週/比較的穏やかな陽気が続く
【10月第1週 (10/1~10/7)のお天気予測とMDポイント】
気温は北暖西涼
台風17号が日本列島を通過していった。
10月初日は台風がもたらした熱帯の空気の影響で、
関東~東北の太平洋側各地で記録的な高温となる。
その後も東日本の太平洋側では秋雨前線にやや近く、
すっきりしない天気の日が多い。
北海道では天気が周期的に変化するが、
東日本の日本海側と西日本各地では秋晴れとなる日が多い。
全体的に見れば、大きな天気の崩れはなく、
まずまずの1週間。
西日本では季節の進みが比較的順調。
特に強い冷え込みはないものの、
日中の気温はおおむね平年並みで爽やかな陽気が続く。
北日本・東日本ではまだ気温高めの水準ではあるが、
記録的高温が続いた前週までに比べれば
ようやく平年並み近い水準に落ち着いていくため、
感じる陽気はほぼ季節並み。
ただ、喜ばしい話ばかりではない。
昨年に比べると気温水準はまだ大幅に高い。
昨年の10月3日、旭川では
100年以上ぶりの早さで初雪を観測した。
今年は初雪どころか、
まだ10℃を割る気温すら観測されていない。
9月中に気温が10℃を下回らなかったのは
少なくともここ50年のうちで1回もない。
ひょっとすると100年以上の観測の歴史上、
初の出来事の可能性もある。
つまり、昨対比での秋冬物の数字の苦戦が顕著となりそう。
メニュー提案においては、
鍋物料理の初動の鈍さが懸念される。
本格的に鍋物を食べたくなるには
最低気温が15℃を割り込む(北海道では10℃)水準が必要。
おでんや揚げ物類、中華、イタリアンなどで場つなぎ。
遅れがちだった入浴剤やハンドクリーム類も
ようやく動き始めそう。
今週末の体育の日を含む3連休、
状況はいまだ流動的。
日本のはるか南にまた台風発生の兆しがあり、
その動き次第のところはある。
今のところ、天気が崩れるとしても、
東日本の太平洋側中心の予想で、
全国的にまとまった雨となる可能性は低い。
雨が懸念される地方では、
週間予報等でこまめに週末の天気予報をチェックし、
運動会などのイベント開催の可否を確認しながら
関連アイテムの発注数量調整を。
【10月第2週 (10/8~10/14)のお天気予測とMDポイント】
比較的穏やかな陽気が続く
8月下旬から1カ月余りにわたり続いた、
北日本中心の記録的高温傾向を連想させる状況はなく、
全般に気温はほぼ平年並みか若干高い程度の予想。
秋の深まりを実感できそう。
ただ本来ならこの時期、
もっと冷え込みが強まることがあってもおかしくないため、
そういった意味では比較的穏やかな陽気が続くと考えられる。
食嗜好に大きな変化はなく、
冷え待ち(鍋物積極投入タイミング待ち)状態だが、
爆発的な伸びは期待薄。
引き続きおでん具材や揚げ物類、
中華総菜などでローテーションさせる感じ。
ちなみに、前週発表の本稿にもあったように、
9月25日、気象庁から寒候期予報(冬の長期予報)が発表された。
それによると、北日本(北海道・東北地方)では
平年並みとなる確率が最も高く、
それ以外の地方では平年より高くなる確率が最も高い。
つまり、暖冬傾向の可能性が高いということ。
ここ2期ほど、冬は寒冬傾向が続いたため、
今冬は気温以上の穏やかさを感じ、
また冬物消費が全般に不活発となる懸念あり。
流通各企業にとっては、
早めの対応策を検討するようおすすめします。
<By 常盤勝美>