Dec.2週/週後半、本格的な寒気到来 3週/寒気の流入続く
【12月2週(12/9~12/15)の天候予測とMDポイント】
週後半、本格的な寒気が流れ込む!
当初の予想では、早ければ先週末にも天気の崩れが予想されていたが、
少し後ろ倒しとなり、また天気の崩れの規模が大きくなった。
9日(月)~10日(火)は日本海側だけでなく、
太平洋側でも雨となりそう。
降る時間は6時間程度とそれほど長くないが、
水たまりができる程度の少し強めの雨となる予想。
気圧の谷が深まった分、その後の寒気の流れ込みも、
当初予想に比べて鮮明となった。
週後半は全国的に気温が下がり、かなり寒くなりそう。
山陰より北の日本海側の地方では雪が降りやすく、
北海道及び東北~北陸の山間部ではまとまった雪となる。
多いところでは今シーズン初めて、
積雪が1mを超える地点(アメダス地点)もある見通し。
仙台や濃尾平野、西日本太平洋側の平野部の一部でも雪雲が流れ込む可能性あり。
各地のスキー場では今回の雪で滑走可能になるゲレンデ数が大幅に増える見通し。
今週の注目ポイントは、鍋物、シチューなど
真冬の一番寒い時期にピークを迎えそうな食材と、雪対策アイテム。
今年は秋から冬にかけて季節の進みを強く実感するタイミングが
これまで2回あった。
1回目は10月中旬。
10月上旬の記録的な残暑が一段落し、ようやく秋本番を実感したタイミングだった。
2回目は11月11日頃の寒気襲来のタイミング。
東京ではこの日の夕方に木枯らし1号を観測し、一気に冬の到来を実感した。
ただそれ以外、今シーズンは強い寒気の襲来はほとんどなく、
季節の進みを強く実感することが少なかった。
今のところ、季節がダラダラと進んでいる感じを抱いている消費者がほとんどだろう。
今週末の寒気では、ついに冬本番を実感するほどの冷え込みとなりそう。
前振りが長かったが、鍋物需要、シチュー需要、買いそびれていた冬物コート需要、
カイロ需要などが一気に集中しそう。
欠品に注意。
また、今後の予報の状況にもよるが、
雪対策アイテムの特需がみられる可能性がある。
代表例はタイヤチェーンと長靴。
シーズン最初の購買機会に買い揃えるため、
シーズン2回目、3回目の雪では多少の需要の高まりはみられても
特需というほどの集中はない。
実質、1シーズン1チャンス。
ぜひ今週は監視態勢に入っていただきたい。
【12月3週(12/16~12/22)の天候予測とMDポイント】
冬型と寒気の流れ込みが続く
この週のポイントは、週前半に可能性が示唆される南岸低気圧。
まだ不透明だが、強い寒気の後に日本の南を通過する低気圧ということで
東日本の内陸部では雪の可能性がある。
可能性は薄いが東京など都心部でも念のため今後の動向に注目を。
東京の初雪平年日は1月3日だが、
すでに雪が降ってもそれほど珍しくない時期に入っている。
日本海側の地方では冬型の気圧配置となって雪の降る日が多い予想だが、
太平洋側では天気が崩れるのにあわせてに晴れ間が見られる可能性も。
ただ週後半はまた本格的な雪に注意。
いずれにしても全国的に気温は平年より低めの日が多い予想。
クリスマス商戦ピークにつき、
気象条件と商品の物の売れ行きに関する相関性が低くなる頃。
花見や七五三などの年中行事の場合、
寒ければおでんや鍋物料理、暖かければ寿司という定番の関係性があるが、
クリスマスは純和風の行事ではないため、和食全般の反応はやや薄い。
ターキーにテリーヌ、シャンメリー、ケーキが王道のコースだろう。
もし気温が高いクリスマスだったとしても、
この典型的な食卓シーンは大きく変わることはない。
強いて言えば、気温高めが予想される場合は、
ケーキの種類の中で比較的酸味のあるチーズケーキやショートケーキが好まれやすい。
気温低めが予想される場合はより甘味の強いチョコレートケーキ、
ブュッシュ・ド・ノエルに興味が向く。
今年のクリスマス前は天皇誕生日を含む3連休。
例年以上に需要が集中する可能性が高い。
寒さが予想されているため、全般に甘いもの攻めを意識してはいかがだろうか。
<By 常盤勝美>