Jul4週/梅雨明け時期は不透明 Jul5週/さまざまなシナリオを想定して
●7月4週(7/20~7/26)の天候予測とMDポイント
梅雨明け時期は不透明
西日本方面から徐々に梅雨前線が北上する。この期間は日本海沿岸部付近に梅雨前線が停滞することが多い。前回までの予想ではこのタイミングで梅雨明けになると見込んでいた。だが実際には、代わりの太平洋高気圧の勢力がまだ強まらず、日本列島付近への張り出しは弱い。そうこうしているうちに南西諸島方面から日本列島に向けて大量の湿った空気が流れ込むようになり、梅雨明け時期が不透明になった。
沖縄および奄美地方は晴れやすい天気が続く予想だが、週末以降は変わりやすい天気になる。それ以外の各地は今週もすっきりしない天気となるところが多い。
週前半は梅雨前線の活動が弱いため、晴れ間の見られるところもあるが、24日(金)~25日(土)頃は湿った空気が入る影響で広い範囲でまた大雨リスクが高まる。
気温は、日差しが少ない分全般に平年並みか低めだ。前週は北風中心だったのに対して今週は各地とも南寄りの風となりやすいため、先週に比べると気温が上向く。また湿度も高まり蒸し蒸しした陽気の日が多い。
ウェザーMDのポイントは「土用の丑の日」のうなぎ。しかし九州~東北では今週中に梅雨明け発表となる可能性は低く、梅雨明け直後の猛暑とそれにともなううなぎ需要の爆発的な伸びとまではいかない。ただ幸い、先週に比べると気温が上がり、また湿度も高まり不快さは増すため、うなぎの消費にとっては追い風だ。スタミナ食材、熱中症対策などをテーマに売場の充実をしていきたい。
先週の低温や、今月に入ってからの継続的な日照不足などで野菜の生育への影響が徐々に出始めている。サラダ関連商品など、影響に注視が必要だ。
●7月5週(7/27~8/2)の天候予測とMDポイント
さまざまなシナリオを想定して
現時点での最も可能性が高いシナリオは、週半ば頃まで日本付近に梅雨前線が停滞し、その後北海道付近まで北上する流れだ。
ただ、東日本ではもう少し早いタイミングで太平洋高気圧の勢力圏内に入る可能性がある。また週のどこかで熱帯低気圧あるいは台風の影響を受けるシナリオもある。
南西諸島は晴れ間の見られる日が多い予想だが、週前半中心に変わりやすい天気となる。それ以外の地方は少なくとも週前半は曇や雨のすっきりしない天気となる日が多い。週後半は晴れ間が多くなる。
気温は日差しの少ない週前半は平年並か低め。週後半は日差しが多くなればその分気温も高めに転じる。
そろそろ本格的な台風シーズン突入する。日本の南海上も徐々に賑やかになって来る見通しだ。改めてここで防災グッズの展開準備をしておきたい。本文章を執筆している時点ではまだ梅雨明けの時期が不透明のため、週間予報を引き続きこまめにチェックしながらタイミングの見極めをして欲しい。
そのほかでは、UVケア用品の需要が急に伸びる可能性がある。
例年であれば1年で最も暑い時期の真っただ中だが、今年は昨年に続き人々の感じる真夏の暑さが、時期的に少し後ろ倒しになる可能性がある。通常8月下旬頃から徐々に展開していく秋物季節商品に関しても、後ろ倒しなど対応策を検討しておくと良いだろう。
<By 常盤勝美>