【年頭コラム】2013年の天候を占う!
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皆様、明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年も「常盤勝美の2週間天気予報」を宜しくご愛読ください。
さて、年頭にあたり、2013年の天候を占ってみたいと思います。
なお、本コラムは長期予報としてではなく、
今年の天候における注意事項、チェック項目という観点でお読みください。
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■大冷夏か?
何といっても、今年最大の関心事が夏の天候です。
近年、10年周期で大規模な冷夏に見舞われていますが、
今年がその10年周期の冷夏の年に該当します。
1993年はタイ米を緊急輸入するなど、食糧危機が発生しました。
2003年も、お盆休みの最終日(2003年8月16日)の東京の最高気温が20.2℃と、
記録的な低さとなりました。
長袖を1枚羽織ってもまだ肌寒い陽気でした。
そして今年2013年。
科学的には明確な根拠はないものの、
気象の世界では、このような周期性は結構適中することがあります。
夏の天候に関する気象庁からの長期予報が発表されるのは
2月25日(暖候期予報発表日)です。
ご注目ください。
■空梅雨?
冷夏の年は梅雨入り当初、意外と晴れる日が多く、
空梅雨になりやすい傾向があります。
これは太平洋高気圧の勢力が乱れるからです。
本来、太平洋高気圧の勢力が強まる盛夏期に弱まり、
例年であれば勢力が弱まるべき
梅雨時や秋口に勢力を強めるという、
太平洋高気圧の盛衰サイクルがずれることが原因です。
梅雨入り当初、空梅雨傾向となり、
梅雨が長引いて、
夏らしい暑さになる期間がほとんどないまま、
秋に突入というシナリオが考えられます。
夏需商品の扱いには要注意です。
■冬の天候の見極めは、9月
ここ数シーズン、冬の天候は低温(寒冬)傾向が続いています。
偶発的なものか、
中期的に継続する可能性があるトレンド的なのか、
まだ判然としません。
独立行政法人海洋研究開発機構が
2012年2月1日に発表した研究報告が注目されます。
ポイントを簡単に解説すると、
「地球温暖化によって北極海の海氷面積が縮小し、
大気の流れに変化が生じた結果、
日本付近では北極からの寒気が
ダイレクトに流れ込みやすい状況が形成された」
という仮説です。
この仮説が正しいとするならば、
基本的には、冬季は気温が平年より低めとなりやすい、
そんな状況が当面続くと考えられます。
しかし一方で、
もし、この先エルニーニョ現象が発生した場合には、
冬は暖冬傾向になりやすいという統計もあります。
暖冬も十分考えられるわけです。
冬の天候を見極めるには、早くても9月頃でしょうか。
冬物商戦を迎えるにあたり、
企業として意思決定を行わねばならないタイミングがあると思いますが、
なるべく、ぎりぎりまで待って
冬物商戦に対する戦略立案をされることをおすすめします。
★TOPIC★
昨年2012年は天体ショーが目白押しの1年でした。
今年2013年は日本において特に目立った天体ショーはありませんが、
注目すべきは彗星です。
ナショナルジオグラフィックのニュースによると、
昨年ロシアの観測チームによって発見された彗星「アイソン」は、
計算上、今年11~12月頃、月と同じレベルの明るさになる。
そんな可能性が考えられるそうです。
何か商売につながるプラスがあると良いですね。
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