Oct4週/南からの暖かい空気が入りやすい Oct5週/気温高めが続く
●10月4週(10/21~10/27)の天候予測とMDポイント
南からの暖かい空気が入りやすい
22日(火)は台風20号から変わった温帯低気圧が、日本のすぐ南海上を通過する。また25日(金)頃は、台風21号が関東の東海上を北上する。
それ以外は高気圧に覆われる日が多いが、高気圧の中心は北日本付近に位置している。
21日(月)~22日(火)は東日本の太平洋側でまとまった雨に注意が必要だ。とくに記録的な大雨でなくても、土の中はまだ先週の台風19号による雨の水分が残っているため、土砂災害が起こる可能性がある。
25日(金)は台風21号の直接的な影響はほぼない。だが台風と連動して日本付近に雨雲がわく可能性が高く、天気が崩れる見通しだ。それ以外の日に大きな天気の崩れはないが、関東以西の太平洋側は風回りが悪いため、雲の取れにくい日が多い。
気温は平年より高めの日が多い。強い寒気の南下はなく、朝晩の冷え込みも弱い状態が続く。
気温が平年より高めと予想はされているものの、例年に比べて日差しが少ないと予想されている地域では、日差しによる気温上昇が抑えられる。そのため日中はほぼ平年並みか、平年を下回る気温水準となるところが多いと予想される。
鍋物食材の需要が伸びるにはまだ高めの気温だが、おでんや野菜スープなどには好適な温度帯となる。これらの食材の売り込みを中心とした売場づくりがおすすめだ。
北海道の稚内は22日、旭川は23日が初雪の平年日。今年はまだ雪が降るほどの寒気の南下は予想されておらず、初雪は大幅に遅れそうだ。ただし北海道などでは雪のシーズン到来準備に向けた売場づくりを粛々と進めていただきたい。
●10月5週/11月1週(10/28~11/3)の天候予測とMDポイント
気温高めが続く
台風が接近する可能性は低いが、それ以外は前週と天気図パターンに大きな変化はない。
日本付近は高気圧に覆われるものの、高気圧の中心位置がやや北に偏っている。
全国的に見れば天気は周期的に変化する。1日(金)~2日(土)頃を中心に天気の崩れるタイミングとなる。ただ東日本を中心として太平洋側では引き続き風回りが悪く、雲の出やすい天気が続く。北海道ではもう少し短い周期で天気が崩れる。
気温は全般に平年より高めだ。寒気が南下してきたとしてもそれほど規模は大きくなく、冷え込みは限定的である。
近年、東京地方、近畿地方で発表される木枯らし1号がこの時期、すなわち10月末から11月上旬に発表されることが多い。ただ、今年の場合はまだこの期間に冬型の気圧配置となって北西季節風が強まるとの明確な兆しはない。木枯らし1号が吹くのもまだ先となりそうだ。ちなみに昨年は、東京地方では木枯らし1号の発表はなかった。
本来、木枯らし1号が吹く頃は朝晩の気温が1桁台まで落ち込み、外出時には冬物コートを着る時期。また鍋物需要の伸びが大きくなってくる。しかし今年はダラダラと秋が深まっていく中で、一気に鍋物需要が集中するほどの急激な食ニーズの変化が起こりそうな状況は考えにくい。気温傾向の様子を見ながら徐々に鍋物食材の売場を拡大していくのが良いだろう。
<By 常盤勝美>