ガス採掘会社訪問
今日は、オバマ新大統領の就任式である。
一日中、テレビにかじり付いて見ていたかったが、
京葉ガス(一部上場)のガス採掘会社の採掘現場と会社訪問の日である。
小売業の視察で御会いした方には、不思議に思われるかもしれないが、
京葉ガスの米国研修を受けて20年の歳月が流れた。
商品の差別化が難しいガス会社であるからこそ、人材教育に熱心に取り組んでいる。
10年前、船橋の本社研修センターで講演をした時、社長から
「1150名の社員の中で浅野さんの話を聞いた方が250名います。
御社の最大の勢力になりました。」
ありがたい言葉である。
仕事冥利に尽きる。
もうひとつ、その時の所長は、元通産省の神田氏(現在常務)。
「お嬢様(誰?)に会わせてください。」
これは今もって実現していない。
さて、採掘現場はサンフランシスコから東、内陸のサクラメント方面へ約一時間30分。
カリフォルニア州は国内消費の13%しか、生産してはいないが、
それでも内陸盆地には、広大なガス田が存在している。
北カリフォル二アは天然ガス、南カリフォルニアは、原油となり、違いがあるようだ。
現在カリフォルニア州には30箇所の新たなる井戸が採掘中で、
このポール・グラハム社はそのうちの7箇所を採掘している大手である。
深さは約1000メートルから3500メートル、平均的井戸は1000所帯の家庭需要を賄う。
井戸を掘る平均コストは約8000万円から1億円。
掘り始めると昼夜休みなく続けないと、事故が発生する。
3交代、12名と監督1-2名のチームで、現場監督はトレーラーハウスを持ってきて、
そこを掘り続ける限り、住みつことになる。
ガスの値段が下がってきて、多くの受注があったが、すべてキャンセルになった。
たぶん回復には数年かかると思うと、ケブン社長は暗い顔を見せた。
オバマ大統領をどう思うか?
「経験も実績もない、口先だけ、何も出来ないと思う。」
彼の政権になって、
一度はブッシュ政権下で、許可されそうになったカリフォルニア海岸線の原油開発案件は
再び、環境問題から反故となった。
ケブン社長には、オバマ政権は、歓迎すべき、政権ではないようだ。
私は要請があれば、小売業以外の研修・視察も可能な限り、お相手しようと考えて来た。
経済、政治、社会、歴史、宗教、いろいろな要素が複雑に絡み合って、動いている。
小売業だけを見ていれば、小売業が理解できるものでもない。
経済をいくら観察をしても経済がわかるわけでもない。
われわれアメリカに住む人々は、
アメリカ中心・全能史観で世界の出来事をみる癖がある。
これが、ブシュ大統領が墓穴を掘った原因とも考えられる。
日本に帰る時に、出来るだけ、アジアの多くの国々を訪問してきた。
アメリカ全能史観を修正する必要を感じていた。
多彩な人種的バックグランドや、多様な環境で育ったオバマ大統領も
この一連の流れの中で、誕生をしたと考えるとわかりやすい。
テキサス・カーボーイ・メンタリティでは、理解を越えていた。
世界は複雑怪奇である。
2年前に、リオビスタ市と愛知県飛島村(日本一財政の豊か自治体)を縁結び、
姉妹都市を提携させた。
その時の市長、エディ・ウッドラフ氏の働きで
この、Paul Graham Drilling社の訪問がかなった。
すべては個人的、人間関係からスタートをする。
組織と組織ではない。
人類の歴史は、すべてが、I love you から始まるのである。
浅野秀二
1月21日、2009年
3 件のコメント
浅野先生にお世話になって数ヵ年、真骨頂の台詞を拝見しました。
> 人類の歴史は、すべてが、I love you から始まるのである。
素晴らしいメッセージ、これからも肝に銘じたいと思います。(^-^)v
先般の私共のツアーでは大変お世話になりありがとうございました。
さて、行程中「島根県のワイン」のお話しをいただいた、とお聞き
しました。詳細をお教え頂ければ幸いです。
申し訳けありませんがご連絡いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
さっそく島根ワイナリーの狩野社長にメールして
生産量と価格を問い合わせてみます。
出雲のブドウ農家、島根の雇用に貢献できれば、
幸いです。
ありがとうございました。
浅野秀二
3月22日