環境対策進むウォルマート・スーパーセンター
サクラメント市は、カリフォルニアの州都・政治の中心というだけでなく、
豊富な水、広大な農地と廉価な土地、急速に人口が増え、
小売業にとっても新しい試みや、興味ある店舗が、最近増えて来た。
不況に対応したホール・フーズ最新店、
フォーチュン雑誌でアメリカで働きたい会社で10位につけた
ナゲット・マーケットの最新店、カスタマー・サービスのレイリーズ、
倉庫型店舗で躍進するWINCO、
2009年の秋には開店予定の22店舗のFresh& Easy Neighborhood Storeなど
話題には事を欠かない。
米、アーモンド、プルンなど有機農業の視察先も豊富にある。
今後の視察先としてサクラメント地区は有望である。
今日は話題の改装・最新ウォルマートを紹介したい。
★Walmart Supercenter(最新・省エネ・ストア・HE.6タイプ)
6051Florin Road,
Sacramento CA
Tel: 916/427-9719
6月17日(2009年)全米で省エネが一番進んだ
ウォルマート・スーパーセンターが開店をした。
地域の天候に合わせた最新のテクノロジーで、エネルギーの効率化がはかられ、
環境にやさしくなっている。
エネルギーと水の使用量を減らし、ごみも最小限にした。
最新の冷暖房、冷蔵、照明システムで、エネルギーの使用量を減らし、
グリーン・ハウス・ガス排出をコントロールしている。
今まで省エネ・ストアより30%の効率化を達成し、
地元で製造されたスカイ・ライトだけでも75%の省エネを可能にした。
この5500坪、600名のアソシエイトの働く店舗は、
ほかにも、他店と比較していくつかの違いがある。
写真のようにWalmart としか書いてない。
Supercenterの文字がどこにもない。
また、入り口は3箇所あり、
正面にはWalmartのサインがある。
右は食品のあるMarketのサインと入り口、
正面左がHome、Pharmacy、
その左は、Outdoorへの入り口となっている。
店内に入ると、鮮やかな青い色が店内いっぱいに使用されている。
カートや、多くのサイン、キャシャー台、従業員の服装も濃淡はあるが、
紺、水色、青系である。(写真)
確かにターゲットは赤、
ウォルマートは青、
ホーム・デポはオレンジ、
ローズは青と、
競合同士、対称の色の使用が、アメリカの小売業の特徴のひとつではあるが、
今回ほど強烈な青色のアピールは初めてである。
店内の色は、グローサリーと青果部門は緑色、
ベーカリー、惣菜、魚、肉の売り場はオレンジ色と、
色分けが、シンプルかつ明確になっている。
冷凍ケースのLEDライトは、蛍光灯を比較して70%の効率化が可能となった。
床のセメントは、リサイクル材料ででき、
清掃用の化学用品も最小の使用で仕上げが可能となっている。
トイレの水や、水道の蛇口も無駄な流れは抑えられている。
この新しい店はリサイクルのプログラムで運営されており、
効率化、省エネの店舗で地域社会に貢献するだけでなく、
配置転換でやってきた300名と、新規の300名のアソシエイトを雇用した。
10年以上働いた人が8名、10名は2001年からのオリジナル店から働いている。
雇用でも地域社会・南サクラメント地区に貢献をしている。
店舗は24時間営業ではなく、朝の6時から深夜12:00までとなっている。
不況に中でも躍進するウォルマート、
彼らの挑戦する、環境への取り組み、
医療保険やアメリカの医療システムそのものを、低価格に変えてしまう試みなど、
世界最大の企業となった彼らから今後も目は離せない。
浅野秀二
6月26日