北カリフォルニアのスーパー事情
小売りはエンターテイメントの要素が重要だというのが、
私の持論だが、政治がエンターテイメントであることを、
すっかり忘れていた。
ヒットラーは確かに政治をエンターテイメントとして
利用することには天才だった。
日本でも邪馬台国の卑弥呼の祈祷など、同じだと思う。
日本では、そもそも政治を
「祭りごと」と表現したということ自体、
それは「エンターテイメント=祭り」
の要素があったと考えられる。
日本の政治が今、面白い。
もう純粋なエンターテイメントとして楽しむしかない。
世界が笑っている。
田舎芝居と思っていたら、
猿芝居のようでもあり、詐欺芝居とも思える。
サルの世界はボスザルを、
若い雄ザルが戦って力で群れから叩き出す。
菅さんは小沢氏、鳩山氏を力で叩き潰さないと求心力は出ない。
妥協や話し合いのトロイカ方式ではサル知恵より劣る。
かくしてサル芝居にもならず、
桃太郎(強いリーダー)の出ない紙芝居で終わる。
「和をもって尊し」
歴史がここでも重たい。
さて、8月も終わり、暇な私の尻にも火がついた。
仕事をしないといけない。
スーパー業界も不況で、何も動きがないと思っていたが、
当地、北カリフォルニアには多くの動きがあった。
サンフランシスコの南、シリコン・バレーのサニービル市で、
●Sprouts Farmers Marketが6月5日に開店した。
北カリフォルニアで最初の店である。
それは彼らにとって記念すべき50番目の店となった。
また、サクラメントでは、北カリフォルニアで、初めての
●Henry’s Farmers Marketが予定より2か月も早く、
8月18日に39店舗目を開店していた。
スプラウツ・マーケットも、ヘンリーズ・マーケットの店舗も、
家電販売業界2位の大手、一兆円を越える売上げを誇った
サーキット・シティの店舗跡にある。
また、売場面積の25%が青果に当てられている。
有機、ナチュラル、ローカル産が主体である。
青果は店の後方の中央に位置し、
ファーマーズ・マーケットをアピールしている。
このフォーマットは買い物がしやすい。
あらためて感じ入った。
また、北カリフォルニアでは19店舗の新店が予定されている、
●Fresh & Easy Neighborhood Marketの最初の店が
サンフランシスコ市内のプア(低所得者)住宅街の
コンドミニアムの一階に、すでに完成している。
(建物のみで、まだ開店はしてはいないが)
この立地はミシェル・オバマ大統領夫人が唱える、
FOOD DESERT(砂漠)、食品スーパーのない貧しい地帯に立地している。
さて、不況下にあって、業績急回復の
●Whole Foods Marketは、
価格への投資が新店舗出店を遅らせた時期もあったが、
昨年は15店舗を出店し、
今年には、さらに15店舗を開店する計画である。
2011年内には17店、そして2012年には19店の出店を予定している。
現在開発中・リース契約が結ばれた物件は合計41店舗、
その中、なんと15店舗がサンフランシスコを中心とした、
北カリフォルニアに集中しているのである。
〈日曜日の朝はホールフーズの前で体操。WELLNESS運動です。〉
この他、サクラメント市場で11カ所ある
●Foods Coウェアハウス店の4つを運営する、
オハイオ州シンシナティ拠点のKroger社が
その周辺での店舗拡大をすると、噂されている。
伝えられるところでは、アーカンソー州ベントンビル拠点の
●Wal-Martがサクラメント市で、
より小さなフォーマットの新店舗を開店する場所を
少なくとも10カ所ほど探しており、
取引先が言及するにはElk Groveがその1つに含まれているそうである。
ミネソタ州ミネアポリス拠点の
●Target社は、サクラメント市場で
彼らのPfreshコンセプトの下、
食料品を提供する場の拡大を行なっている。
これらの攻勢の中、地元の雄、
●Raley’sの最近の動きでは、都市の南郊外に位置する
カリフォルニア州エルクグローブ市の既存店を、
ディスカウント・ウェアハウス・ストアーの旗印を掲げる
Food Sourceに転換する決定をした。
北カリフォルニアのスーパー業界は、
これから波乱含み、目が離せない。
これらの下見をして、一段と進化を遂げた、
Henry’sも Sproutsにも注目した。
いずれも本当に良い店である。
詳しくは述べない。
来て、見ていただくしかない。
「百聞は一見に如かず」
〈ナパの有名なオーパス・ワン・ワイナリー〉
もちろん、ホールフーズがどのように
進化・変化を遂げて登場するのか、最大の関心事である。
浅野秀二
8月31日