WALMARTの都市戦略・サンフランシスコ周辺の競争激化
ウォルマートが、サンフランシスコ周辺で、
20数軒の新規店舗の開発を計画している。
そのほとんどはイースト・ベイであるが、
サンフランシスコ半島やサンノゼ市なども含まれる。
ところが、それはいままでの大型店ではない。
トレーダージョーズ、ホールフーズ、
フレッシュ&イージーなどの小型店と似た、
生鮮や惣菜のお持ち帰りを重視した店舗だというのである。
ウォルマートは、大型既存店の売り上げが低迷している中、
もっと金のある都心への店舗展開に活路を見出そうとしている。
都市展開の店は300~400ほど計画され、
店舗は小型で555坪サイズ、ほとんどグロサリーの店である。
昨年の実績では、売上の51%がグロサリーであった。
サンフランシスコ周辺こそ、
この実験に一番ふさわしい都市圏として考えられている。
ウエスト・オークランドにはスーパーが無いので、
アラメダ郡に10店舗、サンノゼ市周辺に6店舗、
コントラ・コスタ郡に数店舗、サクラメント周辺に12店舗、
サンフランシスコでも2、3店舗の計画があるようである。
ビル・シモン氏(ウォルマートUSAのCEO)は、
“ヘルシー・ミックス”という表現を使用しているが、
スーパーセンターやネイバーフッド・マーケットなどの小型店、
そのさらなる縮小版などのミックス・補完関係で
最強のウォルマートを目指すと言っている。
メキシコでは1110坪サイズを成功させた。
そこからも学ぶことが可能であり、
これらの小規模・都市型店舗を成功させれば、
その後、ラスベガス、デトロイト、クリーブランド、
シカゴや、ニューヨークなどでも応用出来ると考えている。
今までの大型店舗中心での低迷が物語っているように、
今後の成長市場は郊外でなく、都市部にあり、
大型店は、時代の流れではないと彼は語った。
ターゲットも小型店を考えており、
サンフランシスコでは食品を増やす。
コストコも生鮮強化に乗り出す。
この不動産不況の中、有効地は増えて来ており、
ウォルマートはそれを千載一遇のチャンスとして
都市部で攻勢をかけ始めた。
セーフウェイ、クローガー、アルバートソンにとっては
決して良いニュースではない。
この他、ウォルマートは環境保護基金と組み、
ソラーパネルを使用した店舗を、
サンフランシスコ周辺で20~30店舗にする計画もある。
サンフランシスコ郊外の北、サンタローザ市には、
ホールフーズの2店舗目となる新店(1388坪)が
9月22日に開店した。
豊かな住民が多いサンフランシスコ周辺は、
ウォルマートのみならず、多くの新興勢力も進出し、
既存勢力との戦いなど、超激戦地区となった。
視察にサンフランシスコは欠かせない。
浅野秀二
9月27日
1 件のコメント
浅野さん久しぶりにブログを見ました。健康でご活躍の様子ですね。
ウオルマートがグロサリーの555坪を都市部で展開実験をですか。
サンフランシスコのバッファローも懐かしいです。
来年もセミナー参加の予定です。よろしく
五十嵐さんも多彩で優秀な方ですね。またお会いできるのを楽しみにしています。