浅野秀二からの近況報告
ブログをしばらくご無沙汰している。
1月15日に帰り、翌日からラスベガスなどを飛び歩いている。
3月7日まで、家に帰れるのは数日だ。
それにしても、私以上の強行スケジュールで、
長文かつ内容のあるブログを毎日書き続けている
結城先生にはもう驚嘆、英雄としか言いようがない。
さて2011年、私の予想通り、
株価・ダウジョーンズが1万2000ドルを越え、上がり続けている。
予想通りに行かないのは、自分が選んだ株だ。
それは常であり。
気にはしない。
アメリカ経済は、昨年の第4四半期は年率で3.2%、
それも消費が伸びているのである。
在庫の伸びは1984年以来で最高の7.1%アップ、
これは今後ますます消費が期待できることを意味している。
GMや、ウォルマートのような大型株が動いている。
ウォルマートはこの半年で$47から$58と上がっている。
しかし、相変わらず失業率は全米平均で9.4%、改善されない。
昨年12月にカリフォルニア大学を卒業した息子とその彼女は
我が家に居候、3食昼寝つきで、就職に展望はない。
ウェイトレスの仕事もないらしい。
ここに懸念の種もある。
予想外の出来事と言えば、エジプトの政治的混乱である。
特に12月行って来たばかり、行けた幸運を喜ぶとともに、
今の混乱は非常に残念である。
私が見たエジプトは、30年前の中国のような感じで人が溢れ、
まだまだ貧しかったが、高速道路からみる近代化された農業地帯、
ショッピング・センター、外資系の会社、
確実に成長する新興国家だった。
アメリカでは連日、エジプトの混乱を、
テレビも新聞も大々的に報道している。
半世紀前のイラン革命後の反米政権誕生を恐れるのか、
アラブ諸国で最大の人口8000万人を誇る親米・穏健国家が、
反米・反イスラエル国家になることの不利益は計り知れない。
この混乱で確実に、開発は20年遅れる、
原理主義的イスラム国家誕生や、
イスラエルを敵に見なす政策は国民を豊かにはしない。
心から残念に思う。
今日、経理士から手紙が来た。
国税局の法律が変わったという知らせだったが、
その書類が届かないので、書類はまだ作成できない。
国税局のルール改正を見て驚いた。
完全に反ビジネス的、税改正である。
天文学的に税収が不足をしているので、
税収を増やしたい気持ちはわかる。
しかし、これではビジネスを止めろと言うにふさわしい。
雇用確保どころか、人を解雇して、リスクあるビジネスなど
やめた方が良いと思わせるに十分な厳しい規制である。
簡単に言えば、税率を上げれないので、罰金を増やすやり方だ。
それも法外な金額。
アメリカも罰金国家経営となった。
例えば、500万ドル以下の企業で、
規定の日を過ぎて30日までの申告には75000ドルまでの罰金、
8月1日まで(規定日から約3カ月と20日)に申告しないと
20万ドルまでの罰金、申告しないと50万ドルの罰金、
その他、修正するたびに罰金。
細かい規定をたくさん設けて、それに違反をすれば、
罰金を取ると言うのである。
規制緩和どころか?規制強化、これでは米国経済の復活はない。
長引く不景気でスーパー業界も厳しい経営が続いている。
1970年代、シアーズに続く売上を誇ったA&Pは破産、
会社更生法で再建中。
ロスのステーター・ブラザースも、サクラメントのレイリーズも
業績が悪く、次の手は見えない。
サンフランシスコ郊外にあるかつての超優良スーパー、
アンドロニコスのスタンホード店と、ドレーガーのサンマティオ店を見た。
厳しいと言うより、このまま経営が継続できるのか心配になった。
ああ、厳しい。
サクラメントのウォルマート省エネ75%のモデル店を見たが、
日曜日だと言うのに、客は少なかった。
とにかくつまらない店になったと言うしかない。
プロジェクト・インパクトで他社企業(ターゲットの物マネ)
になったウォルカートの良さは消えた。
まず商品の量が少ない、選択が少ない
(朝からこの状態…)
エンド陳列の魅力がない。
山盛りの島陳列はどこに行った?
かつて各部門が、店内コンテストで、
魅力あるボリューム陳列は競争したのは、昔話か?
サム・ウォルトンは泣いているかもしれない。
ウォルマートCEOのマイク・デューク氏は、
買い物中にスマートフォンを使い、商品情報をチェックしたり、
価格を比較するお客様がますます増えていると語っている。
だから、ウォルマートが一人勝ち?
価格やサイズがすべてなら、世の中はつまらない。
マイク・デューク氏に聞いてみたい。
唯物史観で出来た国・ソビエトの崩壊の理由を。
人には、感情や心がある。
だから、サービスが重要なのだ。
少なくとも現地で見た限り、トレーダージョーズ、ホールフーズは
ますます魅力を高め、客も多い。
実際に買い物を沢山している姿が多いのだ。
圧巻はバークレーボール。
2店で昨年は100万ドル、今年は120万ドル。
1年で20%のアップだ。
オーナーのグエン安田氏は、忙しすぎて少しお疲れのようだった。
【追記】
マイク・デューク氏の言うことも謙虚に耳を傾けないといけない。
いよいよ、iPadを買ったのだ。
五十嵐ゆうこさんが、「浅野さん、子供でも出来るから大丈夫よ」
「バカ、子供が出来きても、大人は出来ないのだよ」
私もこれを使って価格を比較する日が来るか?
ウォルマートの客に出来て、俺には出来ない?
それも情けないね?
浅野秀二
2月4日