圭くん準優勝おめでとう!
盛和塾世界大会に参加するため日本に行った。
我々の仲間、山下、森(経営者賞受賞)効果で
シリコンバレーから総勢22名も参加した。
その後、私は故郷の母に会いに松江に帰った。
古代から八雲(山陰)の地は雲が多く、
県民性は情熱的ではないが、
この時ばかりは圭君の話題で確かに燃えていた。
盛和塾、稲盛さんの教えには、
「具体的な目標」を立てるというのがある。
圭君は小学校6年で「世界チャンピオンになる」と
すでに文集に書いている。
「そのためにどんなつらい練習でも頑張る」とも書いている。
盛和塾の教えと同じ、「燃える闘魂、誰にも負けない努力をする。」が垣間見える。
12歳にしてすでに志が定まっていた。
ここに彼の非凡さがあった。
私はもう何年も盛和塾の勉強会に参加しているが、
なかなか具体的な目標が立てられない。
「経済環境が悪い、衰退産業に身を置いている」
いろいろと言い訳ばかりしている。
高校卒業のアルバムには、
「若者は思う 海の広がりを、海外雄飛」と書いている。
あの時も抽象的な夢だった。
一緒に入塾した山下さんは、
10年後20億円、30年後100億円と具体的な目標を立てていた。
その彼が今年は経営者賞を取ったのである。
具体的な目標はやはり大切だ。
圭君のご両親とも食事をしたことはあるが、
お父さんは保守的な考えが嫌いな非常に個性的な人であった。
ピアノの先生をしている優しそうなお母さんも、普通ではないと思う。
でなければ13歳の子どもを一人で外国には出さない。
松岡修造氏も言っている。
普通の親なら、
「せめて中学を、高校を終えてから行かせる」
だが、圭君のご両親からはその言葉が出なかったので、
松岡氏はその時に圭君の成功を確信したそうである。
圭君のご両親も圭君も、勇気をもって事にあたったのだ。
決勝を前にして、テニスに興味ない人まで島根県人は、
全員がにわか評論家になっていた。
私の親友の奥さんがなかなか鋭く批評していた。
準決勝で世界ランキング1位のジョコビッチに勝った時、
圭君がラケットを手から放して、両手を突き上げた。
その時に、決勝戦に不安な気持ちがよぎったそうである。
それは宮本武蔵が、剣の鞘を投げ捨てた小次郎に向かって、
「小次郎、敗れたり」と叫んだことを思い出したらしい。
私もそのシーンをビデオで見て、
巌流島決闘のマンガのシーンを思い出した。
それもあるが、準決勝で世界チャピオンに勝った時に
彼が喜びを爆発させたシーン。
それを見て感動もしたが、すぐに不安がよぎった。
あの時点で、彼の挑戦は、ドラマが完結したような気がしたのだ。
順番が逆で、16位のチリッチに準決勝であたり、
決勝で世界チャンピオン勝負なら良かったと本能的思った。
無責任な評論はやめよう。
「これを感性的な悩みという。」
圭君はそのように考えていないことを望む。
今回の準優勝を素直に喜び、次に期待したい。
彼は近い将来必ず世界チャンピオンになるだろう。
彼が無名な時代、17歳の時、ロスで一緒に食事をして、
その素朴な好青年ぶりに正直驚いた。
一緒にいた日生協の根本さんに私は言った。
「彼はまだ無名です。
イチローのような名の売れた選手より、
彼を使えば、無名であるがゆえに宣伝効果がありますよ。
ぜひ生協でスポンサーになるように、理事長に言ってください」と。
根本さんと圭君
宣伝のスローガンは
「我々は日本の未来を応援しています。
この若者は誰でしょう?
彼はテニスの世界チャピオンを目指しています」
あえて名前は出さなかった。
他のスーパー数社にもスポンサーをお願いしたが、実現しなかった。
今となってはもったいない話である。
今回のUSオープンの優勝者はクロアチア出身。
旧ユーゴスロビア。
父は確かタクシードライバーだと思う。
彼は圭君の友人でもあるらしいが、
昔、常日頃言っていた言葉があるそうだ。
「僕の家庭は貧しい。国も貧しい。
君のように世界ランキング100位にもならない状態で、
スポンサーがつくような恵まれた環境は僕にはない。
だから絶対に圭だけには負けない」と。
圭君頑張れ!
君のハンディキャップは身長差だけではない。
相手は肉体的にも精神的にもタフだ。
圭君と盛和塾とは直接は関係ないが、
サンノゼの久保田レストラン(塾生)の
食事が美味しいと言っていましたよ。
魚と野菜の煮物が好物でした。
久保田レストランのオーナーとのスナップ
そして、タザーン・ファンドのオーナーである平様(塾生)の
奥様に作っていただいた食事にも感動していました。
やはり母の味には勝てない。
平様のご自宅にご招待いただいた時のスナップ
サンノゼ市で試合がある度に我が家に泊まって、
弁当を作って応援に行きました。
国際テニス審判員の余村さつきさんが圭君を私に紹介してくれました。
しかし彼女は今年の6月にガンで亡くなりました。
彼女はいつも言っていました。
「私は彼にとってアメリカの母のような存在になりたい」と。
彼女のご冥福を心からお祈りします。
多くの人を惹きつけた圭君は、
世界チャンピオンに相応しいスポーツマンです。
今後とも圭君への応援をお願いします。
<By 浅野秀二>
9 件のコメント
浅野さんへ
将来の世界チャンピオンといい思い出をつくられていますね。
浅野さんの「日本人はチャレンジが足りない…」という指摘をまた思い出しました。
世界チャンピオン目指して突っ走る錦織さんカッコイイです。
浅野さん 浅野さんって不思議な方ですね、錦織圭君とも交流があったなんて!私達もベトナムでま夜中に準決勝、決勝の試合見てました。本当に素晴らしい時間をありがとうと言いたいです。今年中に一度アメリカに帰る予定です、サンフランシスコにも行くつもりですので、その時はご連絡させて頂きます。
圭時代到来!
日々の努力の賜物!
浅井さま
彼が無名時代に知り合ったことは幸運でした。
今となってはとても近づけない。
良い思い出です。
岡崎さま
小さな身体でも挑戦すればできるのですね。
相手は198、196、188、2メートルを超える世界です。
八塚さま
そうですか、ベトナムでも眠らず応援いただいたのですか、
それはうれしい、彼の世界一を楽しみに、応援してください。
これで貴女と共通の話題が増えた。
浅野さんありがとう。 圭君の活躍ほんとにおめでとう。一緒に食事した時をおもいだしました。あれから大変成長しましたね。 これからがたのしみです。今東京です。
浅野さんへ
同郷の錦織圭君の活躍は日本中、トップニュースで紹介しておりました。家族全員で応援しました。ご両親、国際テニス審判員の余村さつきさんのお話、、そして、マリン・チリッチの圭くんへの言葉は、心に沁みる話ですね!今、注目されていますが、プロ前から多くの方の支え、応援があってのですね!圭君の魅力ですね!
松岡修造氏は、「今後はビック4中心だった男子テニス界が急激なスピードで変わっていく。圭の4大会制覇、そして世界1位は確実に近づいている。今回の悔しさが何より大きなエネルギーになることと思う」と語っていた。
9月27日から楽天オープンスタートします。2012年優勝しました。東京渋谷楽天カフェサイトオープン店頭の全面ガラスには、圭くんです。応援します。
浅野さんありがとうございます。
与那原様
平様
コメントありがとうございます。
多くの方らか直接メールもいただいていますが、負ける方が、学びが大きいと
いう意見が圧倒的に多かったです。
浅野
Shibuya Traderjoe様
実は圭君のお母様からもメールをいただきました。
あそこで勝つより、負けてよかったのコメントです。
これからもチームワークを大切に彼は頑張るとのことです。
どこまで深い深い愛情でしょう。長い目で見た息子の成長、冷静なものの見方
この子にこの母親ありです。
彼が世界一になる日を確信しました。
素晴らしい同郷人がいて、私も身が引きしまります。
浅野