日本が心配だ。
久しぶりにアトランタの取引先の某氏に電話をした。
仕事の話をするつもりであった。
大人しい、朴訥とした紳士である彼が、突然、
航空幕僚長を罷免された(辞めた)田母神氏の話をしだした。
田母神氏がニューヨークで講演をすると言うのである。
彼がどんなに日本を愛しているか? 正しい主張をしているか?
熱弁し始めたのである。
こちらに住む日本人にとって田母神氏の発言は常識であり、
別に驚く事ではないが、某氏の熱弁には驚いた。
それにしても国際社会と日本の認識がどんどん離れて行く。
昔、サンフランシスコで岩国哲人氏、
元参議院議員・出雲市長の話を聞いて感激をして、
「それほど日本の問題点、解決策に理解があるなら、
どうして貴方の思うような社会に日本はならないのですか。」と聞いた。
それは既得権を持った人の抵抗勢力が強いと言うような話になった。
私は納得をした。
しかし、今はその時の答えが間違っているような気がしてならない。
日本の問題や、解決策がわかっていて、抵抗勢力が邪魔しているというより、
問題の認識そのものがずれているような気がしてならない。
昔、フランス革命の時、「農民は食べるパンがありません」と言ったら、
マリー・アントワネットは「ケーキを食べれば良いのに」と答えた逸話がある。
世界平和を実現するには、
非核三原則や核先制攻撃をしないと米国に約束をさせ、
友愛を説けば世界平和が訪れる。
マリー・アントワネットの世界とどこが違うか?
アジア共同体構想などは、
どうして一党独裁の共産主義の国と共同体が可能で、
志や価値観の近いアメリカが除け者なのか?
地理的範囲がそれほど重要と思えない。
価値観こそが大切だ。
盧武鉉大統領時代の韓国とそっくりになってきた。
それとも大東亜経済圏の時代まで遡るか?
これで日英同盟をやめ、アングロ・アメリカンと手を切り、
滅びた過去を思い出せ。
経済では国際競争力が20年前と比較して格段に落ちている。
ぜひシンガポールに行っていただきたい。
彼らの繁栄は日本を凌ぐ。
韓国人の国際社会での活躍や、(移民の数や国連事務総長など)
三星電機をはじめとする躍進など目覚ましいものがある。
日本は海外援助の大盤振る舞いどころではない、自国が瓦解し始めている。
一にも二にも若者の教育が大切だ。
早く教育を国際社会、競争社会に適応をさせないといけない。
どこかの県で、50メートル競走に順位をつけるのは
差別だから手をつないでテープ切る、そんな運動会もあると聞く。
天上天下唯我独尊。お釈迦様は良い事を言った。
ひとりひとり個性が違うから尊いと。
ひとつでも良い、光るものを持つ、それが国際社会で若者が生きる道だ。
誠に残念だが、弱肉強食の国際社会は体験したものでないとわからない。
日本の政治の論理がわからない。
そもそも国民の支持が少なかった社民党や国民新党の
言い分を聞きながら、国政をする。
元主婦や警察官僚がリードする外交や経済(郵政)は、
カレーを食った事のない人に、味のコメントを求めるようなものだ。
(絶望から、お得意のメチャクチャな論理に飛躍しているか?)
国民は怒りを出さない。静かに見守る。
失敗するまで待つ。非難する事は醜い事となっている。
オバマ大統領は踏み込んではならない2つの問題に手をつけた。
それは非核と国民健康保険の問題だ。
心から成功を祈りたい。
しかし、この2つの問題は過去のどの大統領にも出来なかった問題だ。
これこそすごい抵抗勢力が待っている。彼は勇気がある。
彼を選んだアメリカも国民も懸命で勇気のある人々だと思う。
しかし、彼が退陣した後の外交も考えて日本は行動すべきだ。
今日見たニュースでは、岡田サッカーは「サムライ・ブルー」と名つけたそうだ。
ブルーは英語では必ずしも良い意味ばかりでは使われていない。
ブルーは心がブルー、暗く落ち込んでいるという意味だ。
失恋した時などにも使う。
「落ち込んだサムライ」これでは様にならない。
まだ「ふられたサムライ」の方が似合うか。(それが私の半生でもあった。)
ブルー。ここでも世界の認識と違っていた。
実は私もサムライ・ブルーですっかり、落ち込んでこのブログを書いた。
許していただきたい。
人の批判、政治批判をしてしまった。
醜い事を書いた気がする。
浅野秀二
10月20日