近況報告―アンカレッジより
今、アンカレッジのヒルトン・ホテルで
白夜のアンカッレッジ湾を見ながら
ブログを書いている。
夜11時半というのに、まだ外は明るい。
結城先生の商人舎と万代の研修に10日ほどついて家に帰ると、
母から電話があった。
父が危篤だ。すぐに帰れ。
入院する2日目前まで車を運転していたハズ?
入院した途端気持ちが切れたのか?
私は次に同行するオーガナイザーの了解を得て、
すぐ帰国することにした。
後は五十嵐ゆうこさんに任せる。
信頼できる後輩がいるのは本当に心強い。
以前には、AJS研修を長年やって来た、
我が社の先輩コーディネイター・エディー横山氏がいた。
彼の体調が悪く、私が急拠出て無事に終え、
我が社、JACのコーディネイターの層の厚さに驚かれたこともある。
先般、商人舎のツアーで、
ラスベガス行きのフライトの一台がキャンセルとなり、
ハワイ経由・ラスベガスになった。
ベテラン・チーフ・コーディネイター、鈴木敏氏の大活躍で、
空き時間を利用して
ハワイのホールフーズ、ウォルマート見学と、
ワイキキ・ビーチでのビキニ娘鑑賞を実現。
大好評を得たことは、
結城先生のブログでご存知の方は多いと思う。
深夜、ラスベガス空港の出迎えで、
ハワイ見学で満足そうな顔をした団員と、
疲れ果てた鈴木コーディネイターを見て、
私は強烈な一発を鈴木さんに喰らわした。
「本当にご苦労さまです。
ハワイに行けて皆様喜んでいますよ。
帰りもきっとアンカレッジ経由になって、
もっと喜ばれます」
この冗談に鈴木さんは怒った。
今回その冗談が、私の身に起こった。
病人が出て、成田まで4時間の所、
2時間半も掛けてアラスカまで引き返した??
そこでフライトはキャンセル、アンカレッジ宿泊となった。
この判断は、正直すごいと思った。
あと4時間で成田緊急着陸可能、わずか1時間半の差である。
生命重視の判断、
膨大なコストと多くの人々のスケジュールの犠牲が、
そこにあった。
苦情を言う人はいない。
不満な顔は見える。
UAの社内規定に基づいて機長が判断をしたんだと思う。
原発の問題、食中毒の問題、
難しい判断は多い。
しかし、損得を度外視した判断を、そこに見た。
実は、私も帰国の判断を迷った。
ちゃんと仕事を終えてから帰国しても
親の死に目に会える可能性もある、
今帰っても間に合わないかもしれない??
ワイフも息子も帰国を勧めた。
6月2日に来るツアーのオーガナイザーも事務局も、
浅野さんより、女性コーディネイターを希望すると、
つれない(暖かい)言葉を戴いた。
帰国を迷っている自分に心の冷たさを感じた。
息子・武蔵はお祖父さんに会いたいと、
就職したばかりの仕事を休んで同行すると言った。
今回のアラスカ行きの判断も、
息子にとっては当たり前の判断のようである。
仕事優先で来た我々の先輩世代や、
私達と違う世代が育っている。
世の中は変わってきた。
猛烈や成長一遍やりの時代とは違う。
優しい世代の登場だ。
地球環境やコミュニティーに対する配慮や、
ひとりひとりの幸福を優先する経営は、
ドラッカ―の経営に繋がる。
機内で読んでいる結城先生から戴いた
『店長のためのやさしい《ドラッガ―講座》』について
次回はコメントしたい。
この本は素晴らしい。
私の教科書となりそうである。
自然と言葉が出て来た。
結城先生ありがとうございます。
帰国に背中を押してくれた人たち、
私のいない時のそれをカバーしてくれている社員や仲間にも
心から感謝したい。
<By 浅野秀二>
1 件のコメント
浅野先生、ご心中、お察しいたします。
お気を付けて、旅を続けてください。
武蔵君はいい息子さんですね。
心強いですね。
『《ドラッカー講座》』ご愛読感謝します。