盛和塾・ホノルル開塾式
2010年のフォーチュン雑誌2月号で、
アメリカで最も働きたい会社の上位にあがった小売業・スーパー・外食産業は、
ウェグマンズが3位、
ナゲット5位、
ホール・フーズ18位、
コンテナー・ショップ36位、
ノード・ストラム53位、
スチュー・レオナルド64位、
メンズ・ウエア68位、
パブリックス86位、
スター・バックス93位となっている。
これらに共通する考え方・マネジメント哲学は、
社員を幸福にすれば、客も幸せになり、
事業が成功するという不動のフィロソフィである。
成功するアメリカの小売業を勉強するうちに、
いつものことだが、日米経営比較をしていた。
やがて稲盛・京セラ・フィロソフィに日米の共通点を見出した。
もともと京都での学生時代のアルバイトで、
松下幸之助のPHPの雑誌を、日本写真印刷で印刷をしていた。
休憩時間はその雑誌を貪るように読んだ。
吸い込まれるように私の若い頭脳に、
PHP: Peace and Happiness through Prosperity,
物心両面の繁栄により、平和と幸福を追求する理想が刻み込まれた。
3年ほど前にシリコンバレーで、京セラ哲学、稲盛経営を学ぶ、
盛和塾を仲間と立ち上げに参加した。
この度、ホノルルで仲間達が、
ホノルルであたらしい勉強会『ホノルル塾』をつくり、
稲盛塾長を招いて盛大に開塾式が行われた。
日ごろ出張が多く、勉強会に参加出来ていない私にはタイミング良く時間があった。
「ハワイ?! ワイキキでビキニのねーちゃんでも見に行こう」
このような不心得ものは、塾生には、誰か(?)を除けば、いない。
盛和塾は
・「動機善なりや、私心なかりしか」
・人生・仕事の結果は、考え方×情熱×能力
・利他行(他人に利益をあげること)を利己(否定はしない)より優先
・全社員を物心両面の幸福を追求し、社会の進歩・発展に貢献する
・共生、共存を大切にする
・京セラ会計、アメ―バ経営
などを核とする勉強塾である。
今、海外塾はアメリカ、ブラジル、中国などにあるが、
中国では稲盛塾長の本がベスト・セラーになっている。
私欲が強い商売の民、中国人がこの哲学を学ぶ…
実は考えただけで正直おそろしい。
彼らの能力と情熱に×考え方(正しい)が、もし加わったら、
世界最強・超経営大国間違いなしだ。
アメリカや欧州キリスト教徒の国と
日本しか受け入れられなかった経営哲学が
やがて世界を席巻するか?
日本の塾生の中には、稲盛経営学・フィロソフィが
海外で通用するか、興味を持つ人がいるか、
海外で受け入れられる可能性はあるかと考える人がいるが、
私はそれは疑問の余地はないと考えている。
私にはウェグマンズや、ホール・フーズの経営・根本哲学・フィロソフィが
稲盛哲学と大きく異なっているとは思えないのである。
稲盛京セラ創業者は、この度日本航空CEOに就任される。
世界で通用する、日本発の経営が、その真価を問われる日が間もなく来る。
我々は塾長から直に話を聞く機会があった。
「必ず、世のため、人のため、
京セラ・フィロソフィを、
とことん新生・日本航空で説き続ければ、再生は可能である。」
稲盛塾長は1月21日、ハワイで78歳になられた。
誰も出来なかった日航立て直しを、
再生・日航会長の重責にこれから挑戦されるわけである。
この闘魂こそ、盛和塾の根本精神でもある。
それには、もちろん、私のような不心得者(?)が
日本航空にいないことが、前提であることは、言うまでもない。
浅野秀二
1月25日