「土を育てるさなぎの会」の忘年会と講演
長野県駒ケ根で開かれた、
NPO法人 土と人の健康つくり隊の
忘年会「土を育てるさなぎの会」に招かれた。
そこでアメリカの小売業と米国農業をテーマに2時間の講演を頼まれた。
私の講演は、「人を幸せにし、健康にするアメリカのスーパー経営」
について話をした。
もう一人の講演者は、日本一の有機米を作っている、
NHKの『プロフェッショナル』にも出演した石井稔氏。
彼の有機米は60㎏で10万円もするという。
真ん中が石井稔さん
この法人の理事長である伊藤勝彦さんは現在、
CGCの顧問で、長野県最大のスーパー「ツルヤ」の常務でもあった。
子供の時から非常にユニークな人で、
彼の担任の先生が彼のことを本にしたほどだそうだ。
「里子のかっちゃん」こと、伊藤勝彦さん
本のタイトルは『里子のかっちゃん』。
田舎育ちの彼はバスに酔いやすい。
ある日、学校から町へバスで映画鑑賞に行くことになった。
かっちゃんは映画は見たい、でもバスには乗りたくない。
そこで走って、田舎のオンボロバスを追いかけることにしたらしい。
先生は幼いかっちゃんがバスを追いかける姿を
気にしながら後ろを振り返り、振り返り、
やがて彼の姿はホコリの彼方に消え去った。
「ああ、やはりついて来れなかったのか?」
ところが映画館に着いてみると、
泥だらけになったかっちゃんが待っていたのである。
「先生たち遅いずら!」
野を越え、田を泥だらけになり走り、崖を下り、近道をして、
ついに町の映画館にオンボロバスより早く着いたのだ。
伊藤さんの人脈はすごい。
ツルヤの掛川会長はもちろん、YAOKOの小林正雄副社長、
アルプスの松本社長、カネスエの牛田会長のご子息、ナリタヤの菊川社長、
元いなげやの役員で現在フレッシュ・システム常務の西澤孝明さん。
また鹿児島から北海道まで全国津々浦々から農業者170名が参加した。
駒ケ根に来たら、どうしても行きたい会社があった。
寒天パパで知られる、伊那食品工業の会長、塚越寛氏に会いたい。
豊橋のスーパーサンヨネの社長、三浦和雄さんの案内で
幸運にも塚越会長に面会することができた。
左から三浦和雄さん、塚越寛さん、浅野秀二
寒天パパは、人に喜ばれ、幸せにし、健康にする。
また永続する会社経営の実践者として有名な人であり、
現在はトヨタ自動車ですら、伊那食品をモデル経営にしている。
近々、日経の雑誌に豊田章社長と塚越寛会長の対談が載る。
サンヨネ社長の三浦さんも、
最近テレビ東京の『ガイヤの夜明け』で取りあげられた。
塚越寛氏は、テレビ東京の『カンブリヤ宮殿』。
石井さんはNHKの『プロフェッショナル』。
夢のある、ユニークな経営者に巡り合えた幸運の2日間であった。
<By 浅野秀二>