「商売は科学だ!」
リテールをサイエンスせよ。
いや、商売は勘と経験だ。
あなたは、どっち派?
現代の消費社会と情報社会を鑑みれば、
明らかに、サイエンス派が
有利に見える。
しかし、多くの小売り現場では、
まだまだ「勘と経験」や
変な「人間力」が幅を利かせている。
この時、最も人間臭いゲームの
「第2回将棋電王戦」において、
コンピュータソフトが
天才プロ棋士たちをなぎ倒してしまった。
そして人間の天才たちは述懐した。
「コンピュータを使ってでも
もっと強くなりたい」
だとすると商売も「強くなる」ために、
徹底的に科学しなければいけない。
心底、お客のためにと思い詰めるならば、
サイエンスしなければならない。
そして「商売は科学だ」と胸を張らなければならない。
この境地に至って初めて、
「勘と経験」も
最高のレベルで活かされるのである。
〈『月刊商人舎』2013年5月号 巻頭言〉