「経営品質を現場から高めよう!」
長い目で見れば必ず、
消費は高度化していく。
高度化とは、まず高級化、そして個性化、
多様化、無形財化などなど。
最近のアベノミクスによる経済復活。
その恩恵に浴するからだけでなく、
人間の営みの法則として、
消費は高度化、高級化していく。
しかし消費は高度化するにも関わらず、
「高級スーパー」と呼ばれる企業群は、
その経営数値を見ても店頭を訪れても、
旗色がよろしくない。
ただしどんな世界にも例外はある。
首都圏と関西圏の2社。
西の阪急オアシス、
東の成城石井。
なぜ、彼らは好調なのか。
なぜ、ここにイノベーションが起こっているのか。
そして、なぜ、他の高級スーパーは、
芳しい成果を上げることができないのか。
ひとつには信用とブランド。
ひとつには商品。
ひとつには出店と店づくり。
そしてひとつには人材と教育。
しかしこれは、考えてみると、
小売業経営の本質そのものだ。
スーパーマーケットのマネジメント原則であり、
チェーンストアのシステム原理である。
阪食会長・千野和利は確信を述べる。
「企業を高質化していく」
成城石井社長・原昭彦は熱い。
「お客さまを信頼し続けないといけない」
高質スーパーマーケットとは、
実は「経営の高質化」なのである。
その証拠に「経営の高級化」は、
誰も口にはしない。
企業風土や企業文化が醸成され、
次々に知識商人が養成されていく。
その結果として経営の質が高められていく。
ここに高質スーパーマーケットの本質があるのだ。