削ること・省くことの勇気をもて!
セルフサービスは、
ベターサービスである。
無駄な接客や人的な説明がないことが、
むしろ、より良いサービスとなる。
1916年のアメリカ。
セルフサービス方式は、
クラレンス・サンダースによって誕生した。
「ピグリー・ウィグリー」という店だった。
何かを削ること、
何かを省くこと。
それは大抵の場合、
成果に結びつくことが多い。
しかし削り過ぎたり、
省き過ぎたりすると、
今度は逆に成果は半減する。
いや、完全に価値が喪失する場合すらある。
amazon goによって、
衝撃的にお目見えした「レジレス化」は、
一方で人件費を削減することに貢献するものの、
他方で無形のサービスを削ぎ取ってしまう。
1979年に登場したウォークマンは、
小型テープレコーダーの録音機能を省いて、
再生機能に特化した新製品だった。
それは機能を省くことで特別の価値を生んだ。
「レジレス化」のコンセプトにも、
それによる特別な価値の創出が必須である。
その展望がないレジレス化は、
単なる人手不足対策でしかない。
何かを削ること、
何かを省くこと。
勇気がなければできないし、
思考力とビジョンがなければ成しえない。
セルフサービスは、
ベターサービスである。
そしてレジレスサービスも、
ベターサービスでなければならない。
<結城義晴>