月刊商人舎4月号の「店舗研究特集」
MEGAドンキ成増店
これは魔境のポジショニング戦略だ!
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お陰様で大好評の特集となった。

最大級の自転車売場。
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「野菜は鮮度」のパネルが効いている。202404_donki_2F-3

精肉売場は担当者の名前を付けて、
「お肉の山さん」202404_donki_2F-8

そしてこの迫力。
決して上品とは言えないが、
若者には響くのだろう。202404_donki_3F-1 (1)

写真は100枚を超える。
ドン・キホーテの売場が網羅されている。

必携の一冊だ。

日経新聞「検証M&A」
「ドンキ流」経営、シナジー100億円

PPIHがユニーを買収して5年が経過した。

2017年11月に買収総額約2400億円で、
㈱ユニーの株式の40%を取得、
19年1月には残りの60%を取得して、
完全子会社とした。

PPIHの財務指標は、
ユニー買収後の約5年で改善した。

1店あたりの営業利益は1億4600万円。
約2割増えた。

固定資産回転率は2.12回、
0.2回転良化した。

総資産利益率(ROA)は、
23年6月期に7.1%。
5年前から0.7ポイント高まった。

イオンは1.7%。
セブン&アイは4.8%。

そのPPIHをユニーが下支えする。
驚くべきことだ。

17年2月期の最終損益は565億円の赤字だった。

それをPPIHは短期間で立て直した。
23年6月期のユニー単体のROAは6.9%。
凄い。

1店あたりの営業利益は約2億1400万円。
これはほぼ倍増。

売上高営業利益率は3.6ポイント上昇。

PPIHの改善策は2つ。
第1にユニーの店舗を「仕分け」した。
一部は「MEGAドン・キホーテ」に転換。
「アピタ」「ピアゴ」など総合スーパーは、
60店減の131店とした。

第2にドンキ流の経営ノウハウを注入した。
1万9000人のパート・アルバイト従業員に権限を与え、
仕入れから棚割り、値付け、
在庫管理まで責任を持たせた。
店員同士で競わせ、
現場のコスト管理の意識を高めた。

本部が主導する一部のセールはやめ、
店舗ごとの独自セールを増やした。
光熱費の使用量も店舗ごとの管理にした。

中央集権の古典的なチェーンストア方式をやめた。

その結果、シナジー効果が出た。
たとえばユニーがもっていた、
生鮮食品と惣菜の調達網がドンキ全体に貢献した。

吉田直樹社長。
「相乗効果は年間で100億円になる。
営業利益への貢献も200億円以上になった」

合併効果の好事例である。
PPIHの経営を前向きにとらえる必要がある。

さて今日は新幹線で新大阪へ。

乗り込むとすぐに、
アメリカ研修会ベーシックコースの
テキストの総仕上げ。
それが終わると原稿執筆。

あっという間に新大阪。

新大阪は小雨模様。

タクシーを飛ばして新今里へ。
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明日は万代知識商人大学9期の開講式と講義。
通称「万代カレッジ」。

毎年30名から32名が受講する。
250名を超える万代の次期幹部候補生たちが、
学んだことになる。

9期生は32名。明日がその初日。

講義の前夜は、
万代幹部の皆さんとの会食が恒例になっている。

今夜はひさびさに、
新今里にある「万代倶楽部」

万代のグループ会社の料亭。

先付けの5種盛りから始まって、
刺身、てんぷら、ステーキ、たけのこご飯、
そしてデザートのフルコース。
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おいしい食事とビールとワイン。

何よりトップとの情報交換が有意義だった。
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私の隣は阿部秀行社長。
後ろは左から、
加藤健副社長、河野竜一取締役、和久正樹取締役。

定宿のシェラトン都ホテル。
送ってくれた阿部社長とツーショット。
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9期も全力を挙げて、
知識商人の養成にあたる。

私のライフワークである。
よろしく。

〈結城義晴〉

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