玉生弘昌氏出版記念パーティーの「そうは問屋が卸しません」
秋田県の㈱伊徳。
店内に2日間、クマが立てこもって、
全国に知れ渡った。
この「いとく土崎みなと店」は、
日本海に臨む旧雄物川に近い市街地店舗で、
クマが出るほどのロケーションではない。
だからこそ、驚かされる。
伊徳は秋田県北部を中心に、
青森県までスーパーマーケットを展開する。
28店舗で年商約600億円。
2012年に秋田県南部の㈱タカヤナギと、
㈱ユナイトホールディングスをつくって、
秋田県内で協業する。
伊藤碩彦会長はじめ、
伊徳の皆さん、
お見舞い申し上げます。
『経営者のための経済学史』
ダイヤモンド社から10月8日に発刊された。
玉生さんは㈱プラネット名誉会長。
㈱True Data取締役、
一般社団法人流通問題研究協会会長。
超優良企業を起業し、
産業のインフラとなるまで育てた。
10月の株主総会で会長職を退いた。
その機に渾身の一冊を上梓。
1年間をかけて、
フランソワ・ケネーやアダム・スミスから、
トマ・ピケティやMMTまでの、
世界の経済学の歴史を執筆した。
この本の紹介は、
11月27日のこのブログ。
玉生弘昌著「経営者のための経済学史」を紹介する。
パーティーの発起人の顔ぶれがすごい。
岡本圀衞、川野幸夫、掬川正純、
国領二郎、福岡政行、本郷孔洋の各氏。
ヤオコー会長の川野さんも、
ライオン会長の掬川さん、
政治学者の福岡さんも、
名を連ねた。
冒頭で発起人を代表して、
国領二郎慶應義塾常任理事。
本の紹介をしつつ、
玉生さんを祝福した。
乾杯の音頭は、
伊藤久美さん。
㈱True Data取締役。
そのあと懇親。
泉田幸雄さんと野渡和義さん。
泉田さんは日本ボランタリーチェーン協会前会長で、
この11月に旭日中綬章を受章。
実におめでたい。
野渡さんは㈱ユースキン製薬会長、
私の中学高校の器械体操部の先輩。
お二人は同年で親しい間柄。
ご指名で私もスピーチした。
「巻措く能わず」の話をした。
読み始めたらやめることができない本。
とくに「貨幣の流れるプール」のイラストは、
新入社員の研修にも使えるほど優れたものだ。
さらにこの本の頂点となるのが、
「経済学理論」の信頼度採点表。
アラム・スミスは90点、
カール・マルクスは10点、
ケインズは?
ピケティは?
MMTは?
それは本を読んでください。
勉強になります。
「流通革命」の見方に対しては、
少しだけ異論を唱えた。
そこでかなり長話となってしまった。
私が40歳そこそこのころ。
全国菓子卸商業組合連合会総会で講演をした。
場所は帝国ホテル。
その講演の最後に言った。
「ここに集まっておられる卸売企業の中で、
半分は消えてなくなる」
私も若かった。
すると講演会の後の懇親パーティーの冒頭で、
島田美和連合会会長、㈱サンエス社長が語った。
小売業も製造業もトップが顔を連ねていた。
「先ほど結城さんという編集長が講演をして、
菓子卸売業の半分はなくなると言った」
「けれどそうは問屋が卸しません」
座布団、三枚。
しかしその後、サンエスも、
菱食と経営統合し、
いま三菱食品となった。
玉生さんは「問屋有用論」を主張する。
マーガレット・ホールの理論をつかって、
論理的に問屋無用論に反論する。
「取引回数最小化の原理」である。
これは見事だ。
しかしトンネル口銭に頼っていた、
多くの問屋は無用となる、
と林周二は書いた。
それは事実となった。
マーケットリーダーの超卸売業、
マーケットチャレンジャーの超卸売業、
そして多数のマーケットニッチャーの卸売業。
こういった構造になる。
その意味で「問屋有用論」は正しい。
㈱True Dataの取締役と執行役。
右から伊藤久美さん、越尾由紀さん、
そして島崎尚子さん。
私も並んで写った。
最後に島崎さんから花束贈呈。
玉生さん、本当におめでとうございました。
私も負けずに書きます。
ありがとうございました。
〈結城義晴〉
1 件のコメント
読み始めています。
とてもリズムよく心地よく読めます。それでいて、ワンパート毎がしっかり脳に刺さり込みます。
短尺動画世代の方にも、この作品は響くと思います。色んな方に薦めたいと思います。