【#855】おいしい「冷凍枝豆」
おいしい「冷凍枝豆」
~季節外れの今だからこそ!~
季節外れに枝豆の売り込み?
もちろん冷凍枝豆です
生の枝豆の「はしり」は5月
その前が冷凍枝豆の売り時
今の時期はお酒を飲む機会が多い
だから冷凍枝豆が売れるのです
でも冷凍枝豆は
おいしくないと
思っていませんか?
それをおいしくしたら
人気商品として売れます
その秘訣は
もう一度茹でるのです
さらに枝豆を解凍しながら
枝豆のおいしさを
プラスしてあげるのです
冷凍枝豆がおいしくないのは
枝豆の緑の色が
悪くならないように
最低限の加熱をしかしません
つまり加熱が足りない
半生の味なのです
もう少し茹でてくれれば
おいしいのですが
色が悪くなるので
メーカーは茹でる時間を
ぎりぎりにしているのです
味より見栄えを優先しています
そこで売れる枝豆レシピ
面倒ですが
「もう一度茹でる」のです
これが売れる基本
まず大きなボウルに多めの氷と
氷より少なめの水を
入れて用意します
これは冷やすためのものです
鍋に3リットルの湯を沸かし
冷凍枝豆500gを
2分~2分30秒弱、茹でます
茹でたらすぐザルに取り
用意した氷水に入れて5分冷やす
冷やしたら水をきって
冷蔵庫でさらに5分以上冷やします
芯まで冷さないと変色するのです
冷した500gの枝豆に
塩10g・砂糖15gを
混ぜ合わせて味を付け
トレーに盛って販売します
陳列して売れたらまたつくります
大量につくったらいけないの?
大量につくると陳列中に
枝豆の色が変わって
売れなくなります
「売れたらつくる」
これを繰り返して
ロスが出るのを防ぎます
★林廣美のワンポイント★
冷凍枝豆は茹で足りません。固くて青臭いのはそのせいなのです。そこで「茹で」を加えておいしくします。しかし茹で過ぎると、枝豆の緑色が悪くなり売れ方が鈍くなります。それを防ぐために一度に大量製造しません。面倒でも売れたらつくり、売れたらつくりを繰り返します。氷水は冷蔵庫で保管して氷が解けるのを防ぐなど、工夫します。
また枝豆の緑色は冷蔵ケースの蛍光灯の光でも変色するので、長時間陳列するのには向きません。そのためにも売れたらつくる、を勧めます。
おいしい枝豆は甘みがあります。そこで仕上げに砂糖を加えます。冷凍で失われた甘さを補充するためのテクニックです。
●林先生の家庭料理教室●
家庭で冷凍枝豆を食べる時には、枝豆のサヤの色を気にする必要がありませんので、フライパンで加熱します。200gの冷凍枝豆をフライパンに入れ、70cc(大さじ5杯弱)の水と小さじ1/3の砂糖を入れて、蓋をして2分間ほどゆすりながら蒸すように加熱します。これでOKです。砂糖を入れるのは本来おいしい枝豆は甘みがあるため。この甘さは砂糖と同じ蔗糖(しょとう)の味です。冷凍すると味が失われるので、元の味に戻すために砂糖を加えるのです。
<By 林廣美>