首相の「消費減税表明」を新聞の社説こぞって批判

商人舎流通スーパーニュース。
令和8年熊本地震news|
チェーンストアの地震被災店舗の営業状況一覧
多くの企業が一時、店舗を休業し、
営業を再開している。
頭が下がる。
ありがとうございます。
酷暑は続く。
救助、救済は継続される。
72時間が一つの目安とされる。
3日を経過すると生存率は急激に下がって、
約10%以下にまで減少する。
人間が水を飲まずに生き延びられる限界が、
72時間だからだ。
救助活動に従事する人々に敬意を表したい。
わが日本国は地震列島の上にある。
世界で地震の多い国。
インドネシア、フィリピン、中国の西部・南西部、
ニュージーランド、イラン、トルコ、
米国西部、メキシコ、チリ。
イランとトルコを除けば、
太平洋沿岸の環太平洋造山帯だ。
地球上の大きな地震の約81%が、
この造山帯に集中する。
それは私たちの宿命だから、
受け入れ、受け止めるしかない。
人災だけは減らしていきたい。
それでも地震による被害はなくなりはしない。
企業活動という観点で見れば、
イオンのビジネス・コンティニュイティは、
極めて高い意味を持つ。
そのイオンモールで爆発が起こった。
3000人の顧客の命が守られたことは、
高く評価されるだろう。

残念ながらモールの従業員から死者が出た。
心からご冥福を祈りながら、
これからさらに徹底したい。
さて高市早苗首相が、
現在8%の食料品の消費税率を、
1%に下げる意向を表明した。
時期は来年4月から2年間。
批判が殺到している。
全国紙も地方紙も正面から社説で、
非難し、批判し、再考や撤回を求める。
〈この本、すぐに買って読んでしまった〉

小売業にとっても、
消費産業にとっても、
大きくかかわってくる問題だ。
一番痛烈な批判をしたのは、
日本経済新聞社説だ。
「首相の消費減税表明
社会保障の安定損なう無責任」
「減税は広く支持を得やすくても、
本来の目的を達成する手段として適切ではない。
より多く消費する高所得者ほど、減税額は大きい」
「誰かにより恩恵がある予算を削減する、
誰かにより多くの負担を求める、
といった具体策があって初めて、
減税と比べた効果を見定められる」
「無責任に流れる政治に
歯止めをかける作業が必要だ」
「今回の首相判断は食料品の消費税減税を
『私自身の悲願』とした言葉にこだわった結果、
格差の是正や中低所得者の支援という
本来の目的から、大きく離れてしまった」
「自身のメンツを守るのを優先し、
減税をめぐる数々の課題や金融市場の警鐘を軽んじる。
税や社会保障の長期的なテーマで
与野党で丁寧に合意形成する枠組みを、
首相独断でなし崩しにする」
このところ日経新聞は、
高市首相に直接的な批判を向けている。
それは結局、高市政策が、
経済的合理性をもたないからだ。
読売新聞まで、
「懸念は払拭されないままだ」
「かねて指摘されている多くの問題点は、
払拭されないままで、禍根を残しかねない」
「再考を求める」
自民党政府寄りの産経新聞も。
「減税判断の妥当性どこに」
「首相の判断には頷(うなず)けない」
「消費税にこだわるなら、その妥当性を示し、
財源を含む課題への対応策を具体化する必要がある。
この点が不十分な現状では納得することは難しい」
朝日新聞社説。
「財源棚上げする無責任」
「財源を巡り、首相は、
『特例公債(赤字国債)に頼らず確保する』と
述べたが、確保策が具体化しているとは言い難い」
「明確な方針を示さぬまま、
減税に踏み切ることは
無責任と言わざるを得ず、
将来に禍根を残すことになる」
毎日新聞社説。
「将来に禍根を残す浅慮だ」
「多くの難題に直面する日本の進路を巡って
議論を尽くした末の判断とは思えない。
将来に禍根を残す浅慮である」
ただし毎日新聞はこう書いた。
「減税を機にメーカーや小売店が
値上げを行う可能性がある。
過去に消費税率を下げた欧州で見られた現象だ」
これには消費産業として、
「便乗値上げ」を廃絶することを確約したい。
毎日社説。
「懸念されるのは、首相が唱える
『2年限定』で減税が終わらない事態だ」
それに2年後に高市政権が続く保証はない。
私は初めから消費減税には反対している。
「生活苦」にあえぐ国民には、
直接的な公共の補助をすべきだ。
1988年12月の竹下登内閣の3%から始まり、
1997年4月、橋本龍太郎内閣で税率を5%に、
2014年4月、安倍晋三内閣で8%に引き上げた。
さらに2019年10月、安倍内閣が、
10%に引き上げた。
ただしこのとき軽減税率を導入し、
外食・酒類を除く食品と、
宅配の新聞の定期購読料は、
8%の税率を維持した。
竹下・橋本内閣は、
消費税導入と増税で倒れた。
塩野七生さんの『ローマ人の物語』
発刊されるたびにリアルタイムで、
むさぼり読んだ。

その中にローマの税制の話が出てくる。
これがよくできていた。
ローマの税制は、
国家財政のために国民が負担する税ではなく、
生活インフラ・安全保障・地域経済のために、
みんなで負担する税だった。
日本の消費税に関しては、
使途を法律で限定する。
つまり社会保障の税で、
基礎年金や医療、介護、
あるいは生活インフラのベースとする。
そして一般財源への流用を禁止する。
さらに長期の安定性を公約する。
つまり標準税率は長期固定化し、
たとえば今後10年、あるいは20年間、
消費税率は引き上げないと明記する。
人気取りのための税制改正は必ず、
政権にしっぺ返しを食らわせる。
〈結城義晴〉




































