結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年04月09日(水曜日)

セブン&アイ本決算説明会と茨城南端「取手の陣」の凄い顔ぶれ

セブン&アイ・ホールディングス。
2025年2月期決算の説明会を開催。

ただしオンライン。
イオンなどは生会見をして、
オンラインも行う。

これがいいと思うが、
セブン&アイはオンラインのみ。

そのうえ現代表取締役社長が、
なぜか顔を見せない。

井阪隆一さん。

すでに退任が決まっている。
けれどこの本決算の責任者は、
井阪社長だ。

この点は記者からの質問があった。
事務局は苦しそうに言い訳をしていた。
「ご理解ください」

代わりに取締役会議長がメインで話した。
スティーブン・デイカス次期代表取締役社長。

内容は商人舎流通SuperNews。

セブン&アイnews|
営業収益11兆9728億円4.9%増・経常3746億円26.1%減

営業収益11兆9728億円、
前年増減率4.4%増。

営業利益4210億円(21.2%減)、
経常利益3746億円(26.1%減)、
当期純利益1731億円(23.0%減)。

7i-2502-1

海外コンビニエンスストアが、
営業収益で9兆1707億円。

それ以外の国内事業は2兆8020億円。

営業利益は、
国内のセブン-イレブン・ジャパンが2335億円。
前年から169億円の減少で6.8%減。
海外のセブン-イレブン・インクが2162億円。
前年比28.3%の減。

イトーヨーカ堂とヨークベニマルの、
スーパーストア事業。
営業収益は1兆4321億円、3.1%減、
営業利益は104億円、23.3%。

売上高数値で見ればアメリカの会社が、
日本でも事業をしている。
そんな全体の印象だ。

利益で見れば、
日米のコンビニの会社。

それでもヨークベニマルは、
売上高5038億円(2.5%増)、
営業利益168億円(10.1%減)。

営業利益率3.3%。

日本のスーパーマーケットとして、
立派な成績だ。

ヨーク・ホールディングスは、
いったいどうなるか。

IPO(新規株式上場)を目指すとしか言わない。
ベインキャピタルが筆頭株主の会社だ。

井阪さんには、顔を見せたうえで、
最後の弁を述べてほしかった。

みんな、それを期待していたと思う。

さて、ロピア取手店取材のあと、
周辺の競合店をクリニックした。

いわば「取手の陣」

一番近くに、
㈱タイヨーのビッグハウス。IMG_1608 (002)

街区で言えばロピアの隣のブロック。
隣接競合と言っていいだろう。

だからタイヨーの駐車場入口には、
こんな看板が立っていた。
IMG_1631 (002)

それでもタイヨーは頑張っている。
商品がいい、価格もいい。
店舗壁面にはイラスト。
ロピアと同じ、トレーダー・ジョーと同じ。IMG_1538 (002)

実際に顧客でにぎわっていた。IMG_1607 (002)

ロピアとタイヨーが一つのブロックとすれば、
そこから至近距離にもう一つのブロックがある。

ヤオコーとヨークベニマルが、
隣り合って出店している。

ヤオコー取手戸頭店のほうが先に出た。IMG_4280 (002)

平均的なヤオコーだが、
レイアウトは左サイドの入口に、
青果部門と惣菜部門を併置した。
いわゆるダブルコンコース。IMG_1545 (002)

店舗右翼は冷凍食品だ。IMG_1543 (002)
なんだか高齢の顧客が多い気がした。
ちょっと心配だ。

このモールには、
DCMのホームセンターと、
ケーズデンキが出ていて、
全体としては強力な布陣だ。IMG_1546 (002)

隣のヨークベニマル取手戸頭店。IMG_1547 (002)

商人舎流通SuperNews。

ヨークベニマルnews|
748坪・年商18億円目指す取手戸頭店7/12出店

コロナパンデミック前の2019年7月12日。
ヨークベニマル最南端の店として開業。

ショッピングセンターはヨークタウン。
敷地面積は7436坪。
ヨークベニマルの売場面積は748坪、
鉄骨造り平屋建てで駐車台数236台。

よくできた店で、管理もいい状態だった。
IMG_1548 (002)

ヤオコーと並ぶと、
ベニマルの実力がよく表れる。IMG_1552 (002)

店舗入口には、
「野越え山越え」とベニマル商法12章。IMG_1553 (002)
ヨークベニマルらしい店だ。

ただしここはヤオコーとガチンコ勝負。

ちょっと離れて、
ジョイフル本田取手店。IMG_1617 (002)
ジョイフル本田としては小ぶりの店で、
普通のホームセンターとなっている。

その中に、
ジャパンミート取手店。IMG_4287 (002)
入口の果物売場がとてもいい。
バイヤーが健闘しているのだろう。
売場づくりはディスカウンター型。

もちろん肉は独特の売り方。

グロサリーはナショナルブランド中心の、
安売り屋といった印象だ。

守谷地区に移動。

そして懐かしい。
西友守谷店。
IMG_1604 (002)
これまで何度もクリニックした。
西友の初期のNSC。
ずいぶん古くなった。

この店もトライアルの傘下に入る。

店内はクレンリネスが行き届いて、
徹底的な少人数で良く管理されている。
IMG_1618 (002)
大久保恒夫さんらしい、シンプルな店だ。

そして最後は、
イオンタウン守谷。
中型のコミュニティショッピングセンター。
イオンシネマも入っている。IMG_1587 (002)

核店舗がカスミ。
フードスクエアイオンタウン守谷店。IMG_1586 (002)

この店は驚かされた。
とてもいい。
IMG_1561 (002)

地元農家が納品してくれる地場野菜売場は、
実にしっかりした商品ばかりで、
顧客を集めている。

青果部門が広い。

つまり売れている。IMG_1563 (002)

鮮魚はシースルーのバックヤードで、
壁面と中通路の島型売場を併設。
IMG_1564 (002)

奥主通路の精肉部門には、
専門店の対面売場がある。

さらに店舗右翼の惣菜売場は、
百貨店のように専門店をずらりとそろえた。
IMG_1568 (002)

デパ地下のようなスーパーマーケット。
これが実に魅力的だ。IMG_1572 (002)

オリジン・デリカもいい品揃え、いい売り方だ。IMG_1571 (002)

ベーカリーはこの日リニューアルオープン。IMG_1573 (002)

モールはお手の物。
平日ながら顧客を集めている。
IMG_1576 (002)
一番最後に訪れたカスミとイオンタウン。

塚田英明社長、コーネルジャパン一期生。
頑張っている。

嬉しかった。

茨城県の南端。
利根川を渡ったところ。
「取手の陣」
凄い顔ぶれがそろった、
必須のクリニックエリアだ。

〈結城義晴〉


4 件のコメント

  • 結城様
    初めてコメント差し上げます。当方、流通とは全く関係ない仕事をしている会社員ですが、こちらのブログを拝読し、勉強させて頂いております。
    現在つくば市に住んでおり、取手同様、ロピアやベニマル、カスミそしてブランデが競合しているのですが、私が一番良く使うのはタイヨー(學園の森、ひたち野うしく店)です。
    結城様のご指摘通り、商品と価格のバランスが良いです。そのあたりは万代にも近いように感じますし、謎のゆるキャラたちはクセになる魅力があります。
    ロピアが隣にあったとしても、意外と負けないかもしれません。
    今週はつくばにベルクが進出してきたりと、茨城県南は熱い戦いが続きそうです。

    • 青山祐介さん、ご愛読、ありがとうございます。
      万代もご存知なんですね。
      結構、詳しいですね。

      タイヨーは社長以下、商品に強い社員が揃っています。
      急成長はしていませんが、いい会社です。

      ベルクも強いし、茨城にも強力なスーパーマーケットが、
      出そろってきた観があります。

      それだけ地元の消費者にとっては、
      いい買物環境が生まれるということになります。

      その際、地元の企業が頑張っていることが、
      一番大事な条件になります。

  • はじめまして。60歳の取手市民です。
    最もよく使うのはビッグハウス、その次がジャパンミート、お惣菜はヤオコーという感じです。ベニマルは車の出入りが煩雑で、ほとんど行きません。
    ロピアは開店初日にうかがいました。
    活気がありますね。
    しかし、大容量パックが多く、若い家族をターゲットにしている印象でした。
    私個人としては、照明ギラギラ、装飾過多、落ち着いて買い物できない雰囲気を感じました。まあ、開店初日だからしょうがないですかね。
    今のところは、これまでどおりビッグハウスがメインになると思います。
    落ち着いた頃、また行ってみたいと思います。

    • miuraさま、ありがとうございます。
      いろいろなお店を楽しんでみてください。

      タイヨーのビッグハウスは、
      いいお店です。

      ヤオコーとベニマルは業界でも有名な会社です。
      どちらも勉強熱心な優等生の企業です。

      ロピアは新興企業ですが、
      仰る通り若いファミリーを対象にしています。

      競争が激しくなると後発の企業は、
      ターゲットを絞り込んだ商売をして、
      マーケットの中で存在感を示そうとします。

      それも楽しんでいただければいいと思います。
      ありがとうございます。

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